第33話

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2024/07/08 17:21 更新

【I.N side】







僕にとって葛藤の日々が続いた




繋がれば繋がるほど悪い方向に行ってるのは間違いないし、我慢すればするほどあなたちゃんへの負担は大きくなっていく一方だった






“私は大丈夫だから...“







そう言って僕に微笑みかける目元にはくまが宿っていた










またそうやって僕は彼女に甘えるのか?



ボロボロになるまで僕は彼女を求め続けるのか?











それなら離れた方がいいじゃんか




何度考えようと実行しようと、それがいちばんなのは知っていた、





知っていたのに、心が追いつかなかった


いや、追いつくはずがないんだ


追いついていたらとっくに離れてる





でも離れられないのは、まだどこかに希望を見出して、何かを犠牲にしても幸せを願ったからだ








だけど世界ってのは残酷なもんで、そんなの何一つ意味なかった














だから離れることを選んだんだ




それが、愛する彼女のためにできる唯一の方法だから

















苦しむのは僕だけでいいんだ


全ては僕のわがままから始まった物語だ






始まりも終わりも、全て僕がやればいい


















こんな僕を愛してくれてありがとう







僕の命はどうなったっていい




今までは、自分は少しだけ特別な存在だからとか、自分のことは自分で決められないから、とか、全部自分は自分は、と...........


どんな立場であろうと僕はあなたちゃんと同じ人間だ。僕だけ特別な扱いを受ける必要もないし、それで好きな人を無碍にするなんて許せない









だから、何が降りかかろうとも、僕はあなたちゃんと離れることを選ぶよ



これからは何にも気にせず、幸せでいて欲しいから...............
















これが、僕にできる最後の愛を伝える方法だって





僕の選択が無駄にならなければいいなぁ、なんて.....

















隣で寝ている愛おしいあなた



おでこ、目尻、鼻、頬、そして、唇



起こさないようにそっとキスを落とす







僕が肌身離さずつけてる大事な大事なリングを、僕よりもずっと細い左手の薬指にそっと通し、そのままリングにもキスを落とした










途端に緩む涙腺に、情けない気持ちでいっぱいになる




グッと堪えて、僕はそっとベッドから出た










これからはそのリングがあなたちゃんを守ってくれると信じて







あわよくば思い出してくれたらいいな、なんて.......

























最後の最後までわがままでごめん。













愛してるよ、あなた。





そして、さようなら。
















次会う時は、一生の愛を誓わせて_____








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