翌日、オンライン授業を終えると私は本を読んだ
前は目次を見て必要だと思うところしか読んでなかった
今回は最初から最後まで読むことにした
半分ほど読んだところで黒尾先輩から連絡が来た
あと15分ほどで最寄り駅に着くらしく私も準備を始め用意が出来次第家を出た
…
待ってる間本を読みながら待っていた
魚はサバの味噌煮になった…
キッチンではまたぴったりとくっついてくる…
今日はいつもの比じゃない…
ぴったりとくっつかれてる……
私を離すと黒尾先輩はリビングへ行きテレビを見ていた
黒尾先輩の声がしてチラ見をするとどうやら電話をしているようだった
サバの味噌煮が出来上がりテーブルに運ぼうとしたら電話を切った黒尾先輩の声がした
ブブーッ
黒尾先輩のLIMEにメッセージが来て画面を見たら黒尾先輩の眉間にシワが寄ったから覗いて見た
『 あゆみちゃんとの仲をとりもってくれ!!』
返事をせず画面を閉じスマホをポイっとベッドに投げた
私はサラダと玉子焼を持ち、黒尾先輩はご飯と飲み物を用意した
サバの味噌煮はまぁまぁな出来だった
美味しいと食べてくれるのはやっぱり嬉しい
それに私は黒尾先輩の食べてる時の顔が好き
本当に美味しそうに食べてくれる…
そう思ったのは無意識だった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!