ハンバーグを作っていると後ろから抱きついてきた
なんか最近……甘えられてる気がする
いつも頼られてばかりだけど本当は甘えたかったいのかな
私も特に用は無いし『いいよ』と返事をすると腕を離した
作った料理を美味しいと笑顔で食べてくれるのはやっぱり嬉しい ///
ご飯を食べて少しすると送ってくと言われ送ってもらった
家に帰ってから宿題とかやることがあるから早く帰してくれるんだろうけど、それはそれで少し寂しい
とか、思ってしまう…
ブーッ、ブーッ、ブーッ
電話がかかってきて画面を見るとそこには研磨の名前が
ログインすると待ち合わせ場所で落ち合った
最初はゲームの話をしていたがいつの間にか私は黒尾先輩の話をしていた
本……は、ある。
あの本は捨てることが出来なかった
研磨とのゲームが終わり、通話も終わった
クローゼットの奥から本を出した
この本を見ると賢二郎を思い出す
でも、戻りたいとは思わない
この本は私が恋愛出来るように買った本だ
この先、きっとまた好きな人が出来る
だからその時のためにもう一度読み直すことにした
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!