第12話

🐈‍⬛12
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2024/04/16 03:00



ハンバーグを作っていると後ろから抱きついてきた




黒尾 鉄朗
お腹空いた~

あなた
もう出来るよー
危ないからあっちで待っててよ


黒尾 鉄朗
やーだ
ねぇ…明日も来てよ
あなた
明日?
黒尾 鉄朗
そう。
いいよって言ったら離す…





なんか最近……甘えられてる気がする



いつも頼られてばかりだけど本当は甘えたかったいのかな





私も特に用は無いし『いいよ』と返事をすると腕を離した







黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
美味っ!



作った料理を美味しいと笑顔で食べてくれるのはやっぱり嬉しい ///







ご飯を食べて少しすると送ってくと言われ送ってもらった




家に帰ってから宿題とかやることがあるから早く帰してくれるんだろうけど、それはそれで少し寂しい





とか、思ってしまう…









ブーッ、ブーッ、ブーッ






電話がかかってきて画面を見るとそこには研磨の名前が





あなた
もしもし
研磨
ねぇ、今暇?
暇ならゲームしよ
あなた
おけー




ログインすると待ち合わせ場所で落ち合った





最初はゲームの話をしていたがいつの間にか私は黒尾先輩の話をしていた





あなた
今日はハンバーグだったんだー。
明日は何にしようかなー
研磨
明日も行くの?
あなた
行くことになった
研磨
ふぅーん



あなた
…………よくないよね
研磨
……なんで?
あなた
だってさ、黒尾先輩のことフッたくせに賢二郎と別れて今は東京にいるからって前みたいに一緒にいること多くてさ
あなた
…………
研磨
…………で?
あなた
…………で、黒尾先輩がそばに居てくれて安心するし……、彼女出来なきゃいいな…とか。
最低なこと思ったり……する
研磨
あなたはクロのこと好きなの?
あなた
…………わかんない。
わかんないから最低なんだよ…
思わせぶりなことしたくない
研磨
それならあんま近くにいない方がいいんじゃない?
2人は距離が近過ぎるんだよ
あなた
…………うん
研磨
前にさぁ、白布君のこと好きになる時本読まされたんでしょ?
その本まだあるなら読んでみたら?
まぁ、読まなくてもわかるだろうけどさ…





本……は、ある。



あの本は捨てることが出来なかった










研磨とのゲームが終わり、通話も終わった






クローゼットの奥から本を出した



この本を見ると賢二郎を思い出す





でも、戻りたいとは思わない





この本は私が恋愛出来るように買った本だ


この先、きっとまた好きな人が出来る


だからその時のためにもう一度読み直すことにした


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