第89話

73story
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2024/01/13 11:00
椎名瑠美
アンタが宮女に転校する前から
アンタの事気に入らなかったのよ…!!
あなた
なんで?
椎名瑠美
私の方が先に青柳くんの事が好きだったのに…!!
キッとあなたを睨みつける
あなた
(あぁ〜そういう…)
あなた
あの…私別に冬弥の事好きじゃないんですけど…
椎名瑠美
じゃあ青柳くんを誑かしたって事!?
サイテー!!
あなた
(何故)
何を言っても無駄だと思い、教室に帰ろうと踵を返す
椎名瑠美
待てって言ってるでしょ!!
椎名がそう叫んだ後、後ろからチチチチ…と、
謎の音が聞こえた。
なんの音なのか気になり、後ろを向くと
そこには目を疑う光景が。
あなた
な、なんでカッターなんて…
服や髪を切られる。傷をつけられる。
頭に浮かんだ過去の記憶。
その瞬間、足が竦んで動けなくなった。
椎名瑠美
しっかり目に焼き付けなさいよ…!
椎名がカッターを振り下ろす瞬間、きゅっと目を瞑る
ザシュッと、何かが切れる音が室内に響く。
しかし、何処にも痛みを感じない。
恐る恐る目を開けると
自分の腕を切りつけ、
その切り口から真っ赤な血を流す椎名瑠美の姿。
椎名瑠美
っっ
あなた
なッ何してるの…!?
椎名は、傷を付けた左腕とは逆の右手で
刃が出たままのカッターをあなたの足元に落とす。
椎名瑠美
キャーーー!!
俗に言うカッターキャーと言うやつだ。
だがあなたは、未だ状況が理解出来ていない。
椎名の叫び声が聞こえたのか、
この理科準備室へ向かってくる足音が聞こえる。
そしてついに、ガラララッと理科準備室の扉が開く。
扉を開けたのは____
青柳冬弥
一体何が……!?
青柳冬弥だった。
作者
作者
良い所で切ろうとするとどうしても文字数が…
作者
作者
バイハム〜

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