グリグリと額を押し付けているのは
弟弟子である、夜桜嫌五
今は、セーフティハウスに
呼びつけた弟弟子に
癒してもらっている最中なのだが…
顔を上げれば、赤く染まった
弟弟子の顔が目に映る
モゴモゴと喋る声が聞き取れなくて
ワインボトルを片手に取りながら
振り返らずに問いかける
少なくとも、思春期で異性の前では
しどろもどろになるようだし
いい加減、改善させなければ…と思いつつも
赤ワインを注いだグラスを唇に当てる
慌てて腰に手を当ててから
ワイングラスを傾けて飲み干す
真顔かつ、引いている声色をしている
弟弟子の汚部屋を思い浮かべながらも
とりあえず誤魔化すように
ふわふわの金髪を撫でる
そう言って勢いよく
嫌五の太腿を枕にしてソファに横になる
途端に熱いくらいである
嫌五の体温が伝わって、
ようやく私は安眠が叶うのだ
その時、あなたの苗字あなたは知らなかった
弟弟子の脳が、オーバーヒート
してしまったことを












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!