第29話

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2021/03/04 22:08

精密検査の結果も異常がなく

私は次の日には退院できる事になった


家に帰ると、いつもと変わらず真美と恵美は 笑顔で私をお出迎えしてくれた

真美恵美「おねーちゃんおかえり!」

「ただいまー(≧∀≦)姉ちゃん2人に会いたかったー!!!」

恵美「お姉ちゃん、首痛そう、、、大丈夫?」

真美「痛い??」

2人が心配そうな顔をして言う


「もう痛くないよ!お姉ちゃんは大丈夫だ!
なぜなら...
お姉ちゃんは最強だからだーー!!」


私は2人の頬に高速スリスリをした

真美と恵美はキャーーッと叫んで逃げ回る

そんな2人を私は全力で追い回す


慶太「姉ちゃん、お願いだから動き回らないで安静にしてて」

慶太が泣きそうな顔で言ってきた


「慶太、心配かけてごめんね。
あと2人の世話もしてくれてありがとう
姉ちゃんはホラ!もう全力で元気だから!」



慶太「俺、姉ちゃんまで死んじゃうんじゃないかって思って、、、凄い怖かった」

泣きながら言う慶太

「慶太、本当に心配かけてごめんね
姉ちゃんは、慶太達をおいて死ぬわけないから。怖い思いさせてごめんね」

慶太「姉ちゃんに何かあった時は次は俺が守るから」


私は慶太の頭をぽんぽんと叩いて
慶太を抱きしめた











昨日の出来事が嘘みたいで

でも鏡を見ると、残された傷跡を見て

あぁ、現実なんだなって




私はカナに連絡した


「もしもしカナ?家に戻ってきたよ」


カナ『あなた!!本当によかった
ゴメンね、、、私のせいで、、、
全然気づいてあげられなくてゴメン。
私が無理矢理飲み会なんて誘ったから...」


「カナのせいじゃないよ。私の自業自得
だからカナは自分を責めないでよ!!
でもしばらく飲み会は勘弁だわ笑」


カナ「あなた〜〜〜!!!!」


電話の向こうでカナは号泣している

本当にカナは悪くないんだから
気にしないでほしい

カナは私の大切な親友なんだから


カナ「永瀬くんが、あなたの事助けてくれたんだよ。
あなたがタツヤくんに首絞められてる時、
永瀬くんがタツヤを止めてくれたの...」


「...え?」


永瀬くんが!?


そう言えば、意識が飛ぶ前にかすかに聞こえた声、
今思うと関西弁だったような気がした


私、結局永瀬くんにも凄く迷惑かけちゃったな...






私はカナとの電話を終わらせると

永瀬くんに電話をした


仕事中かな...



永瀬「はい」



「永瀬くん?いきなりごめんね、忙しいよね
電話大丈夫?」


永瀬「今は大丈夫。それより宮城さんの方こそ大丈夫なん?」



「うん、お陰様で!笑
カナから聞いたんだけど、永瀬くんが助けてくれたって...
ありがとう。
あと、こんな事に巻き込んでごめんなさい...
永瀬くんまで危ない目に遭わせちゃって」


永瀬「俺の事はいーねん。俺がもう少し早く助けてあげればこんな事にならなかったんやないかって...本当にごめんね」


「なに言ってんの!?永瀬くんに助けてもらわなかったら、私死んでたかも笑
だから永瀬くんは私の命の恩人!本当にありがとう!」


電話越しで、永瀬くんが笑ったような気がした


永瀬「宮城さんは凄いなぁ」


「え?」


永瀬「あんな事あったのに、強い人なんやね」


「まぁね、今回は流石に怖くないと言えば嘘になるけど、結局私生きてるし!
こんな事でクヨクヨしてたら人生損だからね笑」


永瀬「さすが宮城さん笑」


「さすがに首の跡が消えるまでは大学行けないけど、、、
ごめんね、永瀬くんの休みの時ノートとってあげれなくて」


永瀬「そんなん気にする必要ないやん笑
大丈夫。宮城さん、ゆっくり治して
んじゃあ、また」





そう、さすがにこの首の跡が消えないと
大学行けないよなー

バイトも辞めちゃったし...



でも、タツヤくん問題解決したから

前と同じくバイトできるんじゃ...


もともと平野紫耀の家政婦は
私がタツヤくんに付きまとわれてる事が問題だったわけだし

これ以上、彼にも迷惑かけたくない


でも


正直言うと、平野紫耀の家ってなんか落ち着くんだよなぁ〜



よし!!


する事ないし、明日は平野紫耀の家行って掃除しようっと











夢の中で私はもがいていた


息が出来なくて苦しい、、、


目の前には笑いながら私の首を絞めるタツヤくん

怖い!!




ハッと目が醒める



身体中汗ビッショリだ






私、、、
完全にトラウマになってるやん



意識してなくても夢に見るって事は
心の奥で、その出来事の恐怖が残ってるって事でしょ?




「はぁー...」





起きてる時は意識してないのに

怖い夢を見た後は、すごく恐怖心が残るな。

すごく嫌な感じ、、、


しばらく夜は、この恐怖心との戦いになるなって

私は思った





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