死亡
血液
______あれは小学三年生。
授業参観の帰り道のことだった
信号待ちの時間、両親に話しかけた時
俺は背中を押された
2人は俺を庇おうとして、俺を押し出してトラックに轢かれた
後ろを振り向くと
ぐちゃぐちゃになった両親の死体が転がっていた
頭が潰れ、手足が折れたむごい姿だった
あまりのことに状況が呑み込めず、ふと顔を上げた時
__1人の女子と目が合った
目が合ったまま、お互い数秒固まった
その時パトカーの音が聞こえて、警察が来た
俺はいとこの家に住むことになった
______それから数日だった頃
あの時の女子が転向してきた
__これが幼馴染のあいつ…光との出会いだった
「こんなでいいんだろうか。」
「以上リクエスト(?)でした」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!