第17話

孤独
833
2022/04/10 15:00

































お母さん
飲み物とか持ってくるわね
お母さん
あなたの部屋で待っててちょうだい
ガクくん
あ、ありがとうございます!
弦月藤士郎
あ、わざわざありがとうございます
甲斐田晴
ありがとうございます
長尾景
ありがとうございます






パタンッ
ガクくん
とりあえずあなたを起こしますか〜
ガクくん
オイショッおーいあなたの呼ばれ方〜起きて









あなたside




































ここに来てどのくらいだったのだろう
























時計もないし光もない


























私の体内時計すらどのくらいだったか分からない




























どれだけ歩いても走っても変わらない真っ暗な場所































さっきから寝っ転がったり座ったりして時間を潰してたけど





















何も無い























ただここが心地よいということしか分からない






























「意地悪してごめんね」


















そう私の後ろから聞こえた






















女の子の声

















すごく寂しそうで
















今にも泣き出してしまいそうな声でそう聞こえた




















「ただ、寒かった...人の温かさに触れたかっただけなの」























嗚呼





















この人もずっと独りだったんだ




























助けを求めても助けてくれる人は誰もいなくて






















私より何倍もずっと辛かったんだ




















『謝らないでずっと1人だったんでしょ?』













『寂しかったんだよね』






























「ありがとう」























少女がそう言うと私は眩しい光につつまれた















あなた
ンンッ...
あ、起きた...おはよう


目を覚ますと






頭を撫でながら優しくそう言ってくれた







まだ視界がぼやけているけど誰だかわかる














あなた
ガっくん...
ガクくん
おはようちゃんと助けに来てやったぞ
あなた
さっき...真っ暗な所にいたんだ
ガクくん
うん
あなた
走っても歩いても進んだかわからなくて
あなた
最初は怖かったんだけどしばらくしたら怖くなくて心地よくて
あなた
それで女の子がいてね私にごめんねってきっとあの子は私と一緒でずっと1人だったんだと思うの
ガクくん
そっか..
ガクくん
でもあなたの呼ばれ方は1人じゃないだろ?
あなた
そっか
あなた
あ、甲斐田さん弦月さん長尾さん
あなた
あの後大丈夫でした?
あなた
みんなは...
甲斐田晴
あいつらはみんなビビって帰っちゃいました
長尾景
あいつらから誘ったのに根性無しだな
弦月藤士郎
こら景くん
弦月藤士郎
あなたさん体調とか大丈夫?
あなた
大丈夫です
弦月藤士郎
良かった
ガクくん
これからはあぁゆう場所には行かないようにしろよ
あなた
うん分かってる
ガクくん
突然で悪いけど質問するから答えてな
あなた
??
ガクくん
あなたは......









あぁガッくんが私をそう呼ぶ時は本当に真剣な話の時









私は恐る恐る話を聞いた






ガクくん
もし、辛い記憶を忘れられるって言われたら忘れたいか?
あなた
!?......
あなた
でもそんなこと出来るわけ
ガクくん
できるって言ったら?
あなた
...私は











































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