放課後。
チャイムが鳴る。
みんなが帰っていく。
私も鞄を持って教室を出た。
家に着く。
玄関は静かだった。
靴箱には両親の靴がない。
今日も仕事なんだ。
慣れているはずなのに、少しだけ寂しかった。
リビングのテーブルにはメモが置いてある。

短いメッセージ。
私はメモを置いた。
制服のままソファに座る。
静かだった。
テレビもついていない。
時計の音だけが聞こえる。
夜。
時計は九時を過ぎていた。
冷蔵庫から夕飯を出す。
温める。
机に並べる。
でも、なかなか手が伸びない。
少しだけ食べて、箸を置いた。
お腹は空いているはずなのに。
食べたいはずなのに。
それ以上は入らなかった。
そのとき。
スマホが震える。
お母さんからだった。

私は少し考えてから返信した。

送信。
いつもの言葉だった。
大丈夫。
大丈夫。
本当に大丈夫なのかは、自分でもよく分からなかった。
翌朝。
教室へ入ると、先生が出席簿を持って歩いていた。
ふと目が合う。
先生は優しく笑った。
だけど、その目はどこか心配そうだった。
ださくだからはやくおわらせたいです、、、










編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。