…えええ…っと…。
そう言って差し出されたのは、
私のシルクのハンカチ。
私は差し出されたハンカチにそっと手を触れた。
なんの事、そう思うのと同時に、
ころんの手が私の手首を掴む。
その手はどこか優しくて、でも逃してはくれない力で。
ころんの顔を見ると、その顔はにやりと笑っていた。
…み、見つかったァ…
グチグチところんの言葉はまったく止まることを知らず、
お城に着くまで口は動き続けていた。
そのまま私の部屋の扉を開けて、
3人で入る。
暇つぶし、なんて言ったら怒られるし…。
嘘では無い。
チラリとメイドを見てから、また別の方向を見つめる。
あぁ、そういえば最近見てなかったけど。
この人たちってこういう人だった。
ツッコミ不在です。誰か助けて。
いつもの様に切り上げようと、はぁ、とひとつため息を着く。
口を開いた瞬間、静香が私の目の前に立ちはだかった。
ここの城、雇っている人は誰なんだろうな。
次の日、確認しーよお…。



















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。