第13話

戦闘開始.
300
2025/09/09 13:00 更新



夕闇が落ち、村を覆う闇がじわじわと濃くなる。
ひとつ、またひとつと灯りが消え、村は息を潜めるように静まり返った。
伊黒小芭内
伊黒小芭内
そういえば、お前の呼吸はなんだ?
(なまえ)
あなた
⋯私ですか?
伊黒小芭内
伊黒小芭内
⋯他に誰がいる。
(なまえ)
あなた
⋯私は、オリジナルで、夢の呼吸の使い手です、
冨岡義勇
冨岡義勇
夢⋯か、




その時だ。




 その瞬間――。
 村の奥から、不気味な軋む音が響いた。
ガタン、ガタン……ズズッ……。

伊黒小芭内
伊黒小芭内
気を緩めるな


月明かりの中、ゆらりと姿を現したのは、異様な鬼だった。
顔には能面のような仮面をいくつも重ねており、笑う面、泣く面、怒る面が絶え間なく回転する。
背には蜘蛛の脚のような骨の腕が何本も生え、地を掻きながら歩いてくる。


伊黒小芭内
伊黒小芭内
……上弦、か



蛇柱様の蛇が鋭く舌を鳴らす。
鬼の瞳にははっきりと「陸」の文字。
 鬼は声を重ね合わせるように笑った。
上弦の陸
アァ……やっと来た、柱……人の感情を喰うのは格別……
オマエたちの恐怖も、絶望も、全部いただこう
冨岡義勇
冨岡義勇
水の呼吸・伍ノ型《乾天の慈雨》



瞬きする暇もないくらいの速さで冨岡さんが攻撃する。



水の刃が夜に煌めき、迫る骨の腕を切り落とす。
だが切断された腕はすぐに再生し、さらに数を増やして襲い掛かる。


伊黒小芭内
伊黒小芭内
蛇の呼吸・伍ノ型《蜿蜒長蛇》

蛇柱様が低くうねるように駆け、骨の腕の間をすり抜けながら首を狙う。
伊黒小芭内
伊黒小芭内
⋯チッ、硬い

斬撃は首筋に届くが、仮面の層が盾のように防ぐ。



(私も……! ここで立ち止まってる暇なんてない!)
心臓を叩き落ち着かせ、刀を握り直す。

(なまえ)
あなた
夢の呼吸・参ノ型《幻影輪舞》


踏み込み、幻の分身をいくつも生み出しながら、仮面の間を狙って突きを放つ。
 鬼の目がぎょろりと動いた。
上弦の陸
ホォォ……面白イ……オマエの夢、喰らえば……愉快だァ……!


私の刃は仮面の隙間を裂き、鬼の頬を掠めた。
黒い血がじわりと滲む。
(なまえ)
あなた
効いてる……!

思わず息を呑むが、鬼は舌で血を舐め取って嗤う。
上弦の陸
アァ……もっと……もっと恐怖を……見せろォ

骨の腕が幾重にも伸び、三人を取り囲む。
一瞬の油断も許されない。
冨岡義勇
冨岡義勇
あなたの下の名前!! 後方に回れ! 
伊黒と俺で前を捌く!
伊黒小芭内
伊黒小芭内
いや……あいつはあなたの名字を狙ってる
伊黒小芭内
伊黒小芭内
お前が囮になれ。俺と一緒に斬り込む


二人の柱に挟まれ、私は息を整える。
(……狙われてるなら、逆に利用する……! 囮になって、首を斬る隙を作る!)
 背後から鬼の声が迫った。
上弦の陸
イイ……イイ眼だァ……その恐怖、最高だァ……!



仮面の一つがぼたりと地面に落ちた瞬間――、
私たちの周囲の景色が歪んだ。


目の前に、見慣れたはずの村が血に塗れ、住人たちが鬼に喰われる幻覚が広がる。
耳には悲鳴、鼻には鉄の匂い。五感すべてを侵食する恐怖。


冨岡義勇
冨岡義勇
ハァ……これが能力か
上弦の陸
オマエらの心を覗き……形にして喰らう……!
 その夢も、後悔も、絶望も……すべて私の糧だァァ!




次の瞬間、私の目の前に現れたのは――亡き家族の姿。
血に濡れ、手を伸ばしてくる。


(なまえ)
あなた
……っ!?



(違う、これは幻だって分かってる……でも……!)
刀を握る手が震える。

伊黒小芭内
伊黒小芭内
惑わされるな!!



蛇柱様の声が鋭く飛んだが、その顔すら歪んで見え、私は一瞬足を止めてしまう。
 そこを狙うように、骨の腕が一気に振り下ろされる。

(なまえ)
あなた
夢の呼吸・伍ノ型《夢鎖の結界》


咄嗟に刀を振り抜き、幻影の鎖を生み出して骨の腕を絡め取る。
ぎりぎりで防ぎ切ったが、全身が冷たい汗に覆われた。



冨岡義勇
冨岡義勇
水の呼吸・拾ノ型《生生流転》


伊黒小芭内
伊黒小芭内
蛇の呼吸・参ノ型 《塒締め》

(なまえ)
あなた
……! やっぱり強い……
  


鬼は一瞬動きを止めるが、すぐに別の仮面を外した。
    



主
戦闘シーンが苦手な方は申し訳ございません🥹՞ 

次で戦闘は完結できるような話にはするつもりなのでご理解ください🙇‍♀️


また
リアル多忙でかけなかったり、寝落ちしたりしてしまうことがほとんどだったので、投稿頻度に波があることに関してもご理解頂けると嬉しいです🥲

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