戦いが終わった後、夜がようやく静けさを取り戻した。
怯えて家に籠っていた村人たちが、ひとり、またひとりと顔を出す。
涙を流しながら手を合わせる人々。
その姿に、胸の奥がじんと熱くなる。
蛇柱様は淡々とした声で言いながらも、村人が頭を下げるのを拒まなかった。
帰り道___
夜明け前、村を後にし山道を歩く。
体は重く、刀を握っていた手の皮が裂けて血が滲んでいた。
蛇柱様の声が少し柔らかくなる。
隣で歩く冨岡さんが低く口を開いた。
刀を握る手に力を込める。
痛む傷の感覚すら、誓いを深める証のように思えた。
山道の向こうには、朝焼けが広がっていた。
寮の門をくぐると、既に数人の柱が茶の間で待っていた。
そしてそこには私たちがいない間に、風柱様や霞柱様は任務から帰っていた。
報告を聞いた御館様に伝えるため、鎹鴉がすぐに飛び立っていった。





















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!