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第1話

プロローグ1
61
2024/06/21 22:00 更新
アミオ
アミオ
(ん…?)
いつの間に、眠ってしまったのだろう?

時計を見れば―
アミオ
アミオ
(えっ!?
まだ1時前…!?)
電気がついたままの、アミオの部屋―。

床には…

脱ぎ捨てられた、アミオと…

ビビの服―。

アミオの左隣りには―

一糸まとわぬビビが、寝息をたてている…。
アミオ
アミオ
(もう…
ビビと出会って10年になるんだな…。)
と、アミオは左隣りで寝息をたてるビビの頭をなでながら、ビビと出会った時の事を思い出す―。



ビビッ島北部の都市ノブリスは、ビビッ島の島都である。

アミオがビビと出会ったのは、幼稚園の頃だ―。


ビビは、いつも、みんなの中心にいた。

明るく、元気で…

正義感が強く…

ついでに、ケンカも強かった。

男の子3人相手に、勝ったことがある。

その出来事があったせいで、ビビは、幼稚園内の園児全員から注目されるようになる―。



小学校に上がってから、アミオは友達に誘われて、ガンプラバトルを始めた。

アミオがガンプラバトルを始めたのをビビが知ると、ビビもガンプラバトルを始めた。

最初の対戦相手に指名したのは、もちろん、アミオだ。

しかし、ガンプラバトルを始めたといっても、ビビはガンプラを持っていなかったので、アミオは練習用にFGファーストグレードのザクⅡをプレゼントした―。


ビビは、練習用にと渡されたザクⅡを、いとも簡単に使いこなした。
子供時代のビビ
練習ばっかり、飽きた!!
アミオと戦いたい!!
とビビにせがまれたので、アミオはビビと対戦することにした。

この当時、アミオはHGUCのガンダムマークⅡと使用していた。

ビビッ島のガンプラバトルは
原作の設定がある程度再現される
ため
ザクⅡでガンダムマークⅡに勝つのは難しい
のだが…


勝ったのは、ビビだった…。
子供時代のビビ
アミオ…弱いね…。
止まっていたら、私に勝てるわけないじゃない。
子供時代のアミオ
止まって見えるって…!?
ビビは
『ニュータイプ』
なの…!?
子供時代のビビ
にゅうたいぷ…?
『ニュータイプ』―

ここ数年の間、そう呼ばれる人達が増えている。

何者なのかというと
ガンプラバトルで、相手の動きが止まって見える
人間のことをいう。

なぜ、そんなことが起きるのか?

原因は、誰にもわからない…。

一説には、プラフスキー粒子が、人間の体に何らかの影響をあたえているのではないかと言われている…。



『ニュータイプ』だからとはいえ、ビビが無敵のガンプラファイターというわけでもなかった。

『ニュータイプ』といっても、しょせんは小学生…。

『ニュータイプ』同士の対戦だと、ビビは敗戦を重ねた…。

もともと、負けず嫌いな性格も手伝って、ビビは鍛練を重ねた。

その結果、ビビはノブリスでも、それなりに名の知られたガンプラファイターとなった―。



月日は流れ―

アミオとビビは大陸高校に入学した。

ガンプラバトル部に入部し…

アミオは
シオリ
と出会った…。



二学期の期末テストが近づきつつある、11月上旬の土曜日―。

テスト勉強を口実に、アミオは中学の頃からの友人である
ノブヒコ
の家に行った…。
ノブヒコ
ノブヒコ
何がテス勉だ★
お前が、そんなことするようなタマか★
さぁ、オレん家に何しに来たのか、とっとと白状しやがれ★
アミオ
アミオ
ちょっと相談があるんだ…。
ノブヒコ
ノブヒコ
何だよ…★
えらく、真面目なツラしやがって…★
アミオ
アミオ
シオリって…
彼氏いないよね…?
ノブヒコ
ノブヒコ
何だよ…
マジの相談かよ…★
そう…

アミオはシオリに惚れたのだ…。
ノブヒコ
ノブヒコ
たしかに、シオリに彼氏がいるという話は聞かないが…
けど、何でシオリなんだ?
アミオ
アミオ
いや…
何でって…
その…★
ノブヒコ
ノブヒコ
オレはてっきり
お前はビビと付き合ってる
と思ってたんだけどな…。
アミオ
アミオ
えっ?
何で、そう思うの
ノブヒコ
ノブヒコ
違うのか?
けっこう有名だぞ?
お前はビビと付き合ってるって…。
アミオ
アミオ
えっ!?
そうなの…!?
まさか、周囲から、そういう風に思われていたことに、アミオは驚いた。
アミオ
アミオ
いや…
僕は、ビビとは付き合ってないよ。
ノブヒコ
ノブヒコ
そうなのか!?
意外だな…★
アミオ
アミオ
いや…それは、僕のセリフだよ。
どうして、みんな、僕とビビが付き合っているって、勘違いしてるんだよ?
ノブヒコ
ノブヒコ
ベストカップルぢゃないか☆
アミオ
アミオ
冗談じゃないよ★
たしかに、幼稚園の頃からの腐れ縁ではあるが…

しかし、アミオはビビに恋愛感情を抱いたことは無かった。
ノブヒコ
ノブヒコ
まぁ、告白すコクるんなら、告白しコクってもいいんじゃないか?
べつに、お前とシオリは仲悪いって事もねぇし…。
ただな…
お前の何気ない一言や行動でフラグが立つ…なんてのは、ゲームやアニメの中だけだぞ。
アミオ
アミオ
わかってるよ、そんなこと。
ノブヒコ
ノブヒコ
じゃ、何で、ビビじゃなくて、シオリなんだ?
アミオ
アミオ
だから…
何でビビなんだよ…?
たまに、アミオとシオリが二人きりの状況になっても、気まずい雰囲気や、険悪な関係になったことは無かった。

だから
告白しても成功率は高いはず
だと、アミオは思っていた。
アミオ
アミオ
僕は、シオリが好きだ。
だから、僕はシオリに告白する!!
ノブヒコ
ノブヒコ
そこまで言うんだったら、オレも止めん。
ただし
自信も覚悟も伴わない告白
なんかしたって、シオリの心には何も響かんぞ。
アミオ
アミオ
わかってるよ…
そんなこと…。


月曜日の放課後―。

部活が終わって、後片付けをしている時だった。
アミオ
アミオ
ビビ…
ちょっといいかな?
ビビ
ビビ
何の用だ?
アミオ
アミオ
うん…。
ちょっと、場所変えようか…。
ビビ
ビビ
んだよ…★
めんどくせぇなぁ…★
と言いつつも、アミオの雰囲気から、他人に聞かれたくない、かなり大事な用だと、ビビは悟った―。



アミオとビビが来たのは、図書室―。

アミオとビビは、図書室の最奥に行く…。

図書室の最奥は、あまり人が来ないからか、やや埃っぽい…。

分厚いカーテンが、外からの光を遮っているため薄暗く、ちょっとした密室のような感じだ。

本棚には、学生が読むとは思えないような、大きな図鑑のような本が納められている。

これが、ちょっとした防音壁の役目を果たすため、あまり大きな声を出さなければ、内緒話をするのには、ちょうどいい場所だ。
ビビ
ビビ
こんな場所に連れ込むなんて…
よっぽど、大事な話のようだな?
アミオ
アミオ
うん…
その…
僕…
シオリに告白しようと思っている…。
ビビ
ビビ
(!?)
ビビ
ビビ
何で…
そんな話を私にする…?
と言いつつも、ビビの膝は細かく震えていた…。
アミオ
アミオ
何でって…
その…
しかし、アミオの様子を見たビビの膝の震えは止まった。
ビビ
ビビ
勝算はあるのか?
アミオ
アミオ
まあね…。
しかし、ビビには、アミオの自信も覚悟も感じられなかった。
ビビ
ビビ
たしかに、シオリはかわいい。
アミオには、もったいないくらいの、いい娘だ。
で、いつ告白するんだ?
アミオ
アミオ
クリスマスに…。
ビビ
ビビ
振られたら笑ってやる☆

(つづく)

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