第5話

5(過去)
109
2018/03/03 05:46
次の日会ったときの夏月と言ったら恐怖でしかなかった。

頬は赤く腫れ上がり、左手の指には包帯を巻いていた。

あの二人は今日はとても静か。

だが、睨みつけるように夏月を観察しているようにも見えた。

でも、それ以来痣も見なくなり元気になったのだと思っていた。

あの二人ももとに戻っていたし。

─────────────────


約1年後


─────────────────


俺らは今日で卒業だ。

俺は就職先が決まり一安心。

夏月には何も聞いていない。というより教えてくれない

でも、何にしろ離れ離れだ。

夏月
もう毎日会えなくなるなぁ。悠馬、俺に会えなくなるから悲しいんでしょ?
いや別に。
夏月
え、酷い。ツンデレですか?え?...まさか本音!?
なわけねーだろうよ。いいじゃねーか。連絡取れるんだし一生会えなくなるわけじゃないだろうよ
夏月
一生ね...会えない....
ん?なんか言ったか?
ううん、何でもないと言ってその話は終わった。

仲の良かった奴ともしっかりお別れをした。

幼馴染とは成人式でまた会えるがな

夏月とはいつでも会えるだろう。






そう思っていた。
『ゆーま!夏月が!』

__時頃○✕の交差点で信号無視による事故が__

○○高校の生徒で卒業式からの帰宅途中だったものとみられ__

即死だった_




『ゆーま大丈夫かな…?』


『自殺なんじゃ_』


『自殺の理由なんてないだろ』


『千と智也がなんかしたんじゃ…』
運転手によると飛び出してきたと話しており___


先生
なんか知らないか?悠馬。
自殺するわけないだろ…そんな訳………






__あの野郎…





プリ小説オーディオドラマ