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第1話

prologue
237
2023/10/29 14:00 更新
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1つの部屋
 
凄く広いわけでもなく、狭すぎるわけでもない、程よい空間
 
部屋の中には、一つだけポツンと置かれたベッドの上に、一人の女性が眠っている
 
横には、花束がそっと添えられている
 
 
「ガラッ🚪」
 
 
中原中也
…
ドアが開いたかと思うと、一人の男が入ってきた
 
悲しげな眼をして、女性が眠るベッドへと近づく
 
そして、そっと…呟いた
中原中也
早く…起きろよ
中原中也
俺が愛してんのは…お前だけなんだよ
震えた声で、女性へと呼びかける
 
女性はそれでも、眼を覚まさなかった
 
まるで、永遠に眠っているかのようだった
 
男は、そっと女性に口付けをした
 
そして、また、そっと…呟いた
中原中也
また、来るからな…
擦れそうな声で、女性に呟いた
 
そしてまた部屋に静寂が戻った
 
これは、死の淵を彷徨う女性と、一人の男性が結ばれるまでの
 
物語である

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