第144話

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2026/03/30 05:00 更新
新居に荷物をすべて搬入した日の夜。



掃除のため、オッパと2人でマンションへと戻ってきた。
(なまえ)
あなた
賑やかな夜ご飯だったね〜
SUGA
SUGA
賑やか…?
SUGA
SUGA
騒がしい、だろ
メンバー全員と共に食べた夕飯はとっても楽しかった



もう会話全てがコントのようで…



途中からオッパが突っ込むことを諦めていたのが面白くて。
(なまえ)
あなた
でもほんとに感謝だね
(なまえ)
あなた
今度、ご招待してぜひパーティーしようね!
おかげで私はほとんど動くことなく、引っ越しを終えることができた。
SUGA
SUGA
あぁ、あいつらにも言っとく
そう言って、オッパが床にモップをかけ始めた。



昼の時点でほとんど掃除は終わってるけど…



モップがけと、最後に…この部屋を見ておきたかった。
SUGA
SUGA
モップ、俺がやるから
SUGA
SUGA
忘れ物がないかだけ見て来いよ
オッパに促され、全てドアの開いた家の中を歩き回る。



オッパの作業部屋。



ここでオッパがたくさんの曲を生み出した。



時に苦しんで、時に悔しがりながら。



私の部屋。



最初は、ここにベッド置いて1人で寝てたんだよな…私。



オッパからのプレゼントのCDも、ここに置かれてたっけ…



ベッドも何も無くなった寝室。



ここは思い出が多いなぁ…



腕枕で眠ったこと。



オッパに看病してもらったこと。



子守唄も…



あ、彼シャツ事件もあったっけ…



ここでオッパと眠りにつき、オッパの寝顔を眺めた毎日。



思い返すだけで幸せな気持ちになる。
(なまえ)
あなた
お風呂も見ておこうかな
広い浴室。



お風呂を巡る攻防…あったな…懐かしい。



今ではほとんど一緒に入ってる気がする。



入るとだいたいイタズラされるけど。



苦笑してお風呂場を後にした。



クローゼット部屋。



ここに、思い出のワンピースとか色々しまってたんだよね。



新居のクローゼットはまだまだ広くて、埋め尽くすには時間がかかりそう。



リビングに戻ってきて、広い部屋をゆっくり見回す。



キッチンのカウンターによしかかり、モップがけをするオッパを眺める。
SUGA
SUGA
…泣いてんなよ
私の顔を見てオッパがふっと笑う。



だって、この家には…たくさんの思い出が詰まっている。



それを思い出していたら、胸がいっぱいになってしまった。



【愛してる】が欲しくて、作業部屋のドアに頬を寄せたこと。



オッパのためにここでご飯を作って、帰りをずっと待っていたこと。



優しく抱きしめられながら眠ったこと。



喧嘩して部屋に閉じこもったこと。
(なまえ)
あなた
全部、2人の思い出が詰まってるんだもんっ…
泣き声で訴えかけたら、オッパがクククッと笑いモップを壁に立て掛けた。

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