音鳴を北署の裏まで運び、周囲が安全であること
を確認した
俺は声を掛け続け、音鳴の意識が飛ばないよう
尽力した
薄らと目を開け俺を見つめる姿は、どうも
痛々しくてこっちまで辛くなってきた
っクソ、どうすれば…
早く音鳴病院に運ばなきゃいけないのに…!
どうする…?
このままここを離れて、夕コ達と共闘して
一刻も早く病院に送れるようにするか…
もしくは、ここで最低限の治療を続けるか
…いや、多分ナイフは手術しないと抜けないし、
このまま弱っていく一方になるか
すると、ヘリのプロペラ音が聞こえた
空を見上げると、警察ヘリが飛んでいるのが
見えた
ヘリは暫くホバリングした後、ゆっくりと地上へ
降下していった
…てことは、もう既に収束してるのか?
警察ヘリは基本的に生存メインだから、わざわざ
危ない場所に着陸なんてしないはず
よかった。収束してたっぽい
俺は救急ヘリの元まで来た後、鳥野さんから音鳴
を受け取ろうとした
…が
っえ……
俺それ重窃盗とか付かない…?大丈夫?
不安は大いにあったけど、音鳴を救う為だと
思って
すぐに鍵を受け取った後、ヘリを飛ばした
説得力のない説明に苦笑することしか
できなかった
ヘリをゆっくりと着地させ、運転席から降りて
鍵をかける
まだズキズキと痛む傷に気づかないフリをして、
無理矢理体を動かした
北署の入り口に着き、少し経った後、救急隊の
ヘリが飛び立っていった
運転していたのはどうも救急隊には見えなかった
けど、とりあえず今はこっち優先だ。
すると、入り口の方から患者を抱えたぐち逸と
てつおが走ってきた
2人の患者は、多分ドリーと力二なんだろう
撃たれたところが痛いせいであまり大きな声は
出せないが
てつおの期待に応えられるように、速く病院へ
行こうと決意した
少しだけ見えただけなんだけど、あそこの人の
中にケインが居た気がする
多分868なのかな…?
…って、ヤバイヤバイ…
集中してないとすぐ事故りそうになっちゃう…
他のことに気が逸れないように、しっかり
しなきゃ













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。