第33話

33 終息?
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2026/04/09 08:00 更新



  俺の首に当たる寸前まで持ってこられたナイフは
  そのまま俺の首を切り落とす









  …と、思っていた




 銃、手錠。全てのものを捨てなさい 



  首スレスレのところで動きは止まり、武器を
  手放せと圧をかけられた




  指示に従わなければ死ぬ。俺の頭はそう理解
  していた




青井 らだお
 …… 

 テーザーも出してください。 



  …くそ、バレたか




  こっそり隠し持とうと思ってたのに…




  襟を掴まれ、無理矢理引っ張られたかと思えば




  首に少しナイフが当たっている感覚がした




  そこから血が流れてくるのが分かる




 銃を捨て、こちらへ寄越して 
 ください

 逆らうならば、この人の命は 
 無いと思ってください



  これ俺…人質ってことか




  ケインくんとネズミの被り物をしたヤツは、
  銃をこっちへ投げた後




  両手を挙げ抵抗の意思がないことを示した




 夕コ先輩、牢王先輩。貴方達も 
 ですよ

 私がこうしている意味が分かり 
 ますか?



  彼女はそう言い、首に食い込んだナイフに更に
  力を入れた




青井 らだお
 い"っ…… 

牢王 蓮
 っテメェ…! 

 死人を出したくないなら、 
 指示に従ってください

成瀬 夕コ
 …牢蓮 



  成瀬のお姉さんが牢蓮と呼ばれる人と目を合わせ
  ると、




  従うしかない、とでも言うかのように首を横に
  降り、武器を落とした




成瀬 夕コ
 …これでいいんでしょ 

 こちらへ。 



  彼女が武器を寄越すよう催促すると、2人は銃を
  こっちへ蹴り飛ばした




  女は銃を拾うと、襟を引っ張る力を強め、また
  俺を無理矢理立たせた




  既に体力はないのに勝手に立たされたせいで、
  意識を飛ばしそうになる




刃弐 ランド
 っ早く人質を離せ! 



  ネズミの男がそう言うも、女は無視してどこかへ
  歩き出した




  すると、俺が乗ってきたヘリの運転席に手を
  掛けた




 …まさか無いとは思いますけど、 
 追ってきたりでもしたら…



  さらにナイフに力を入れ、首に切り込みを入れる




青井 らだお
 っや"め…… 



  痛い…痛いいたいいたい…




  あと数分もすれば、多分失血死するだろう




  そんなことお構いなしに、女は俺をもてあそんだ




牢王 蓮
 っやめろ!! 

 辞めませんよ、どうせもう後戻り 
 できませんし



  彼女はそう言い、俺が乗ってきたヘリに乗り
  込もうとした




青井 らだお
 クソっ…… 



  少しでも抗おうとしたが、体には一切力が
  入らなかった




  …すると、どこかから飛んできた銃弾が女の腕を
  貫いた




芹沢
 っ俺……うまくね、? 



  撃った正体は、フラフラしながら銃を構えている
  彼女だったみたいだ




  女が怯んだ隙に、武器を取られた4人が
  駆けつけてきた




  ネズミの男が俺を運び、安全なところまで連れて
  いってくれた




刃弐 ランド
 大丈夫っすか 



  そう聞かれたけど、もう答える気力すら残って
  いなかった




  彼は俺の首に包帯を巻き、止血に専念してくれた




  街灯の光に照らされたこの道は、夜だからか
  静寂だったが




  俺は彼の気遣いのおかげで温もりを感じた




  そのまま、俺は静かに意識を手放した












成瀬 夕コ
 …手かけさせやがって 

 …やっぱ、先輩にはっ… 
 かないませんね…



  俺は返事をすることもなく、思いっきり首の後ろ
  を叩き気絶させた




牢王 蓮
 わぁ…痛そ。 



  コイツ絶対思ってないだろ。




  すると、後ろからゆっくりと芹沢が来ているのが
  見えた




成瀬 夕コ
 芹沢…! 



  俺は走って芹沢の元へ駆けつけ、思いっきり
  抱きしめた




成瀬 夕コ
 マッッジでありがとう… 



  アイツを殺ることに少し躊躇ためらってしまってた俺に
  とって、




  当たり前のようにアイツを撃った芹沢は、俺に
  とって救いヒーローだった




  撃たれたアイツの姿は、マジで情けなくて
  ダサかった




  なんで今まで躊躇ってたんだろ、あんなヤツ
  初めから殺っとけばよかったのに




芹沢
 まぁ急所外しちゃったけどね 



  そう言い笑う芹沢は、とても輝いているように
  見えた



















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