第62話

陥落銀子
2
2024/06/07 11:19
国を象徴する、古今無双に才徳兼備な王子様。

オーキッド・Kキング・ナイトレード
俺はそんなレッテルを貼られ、
商品のように国民の前に売り出された
俺はなんとしてでも、「王子」としてあり続けるために、全てを投げ打って努力してきた。

そんなありし日の落日。

ある噂が王都に舞い込んでくる。
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え、オーキッド様が悪魔...?
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何十人も、飛んでるのを見たんですって
甲高い声、いつも柔和な父様の乱暴に振れた声。

聞きたくない。

俺が悪魔なわけないだろ、俺は民の中心として、
お父様
悪かった。
お母様
やめて!!
・・・・・はぁ!?!?

俺は流刑に断罪された

抗って抗って、「家」の名前を守り続けた。

辺境に行っても、ハイクリフと共に元通りの立場に返り咲く方法を考えていた。
結局、少し前まで俺の目標は王宮に戻ることだった。
夜蘭
夜蘭
で、俺の手を取ってくれんのか?
なんて言って、杏里を利用してまで。

そんな俺が憎らしい。

わからない。
俺にはジュリエットがわからない
ウイト・シャレゼネフ
ウイト・シャレゼネフ
愛する人のために、
生を求め続けたのがジュリエットだ
愛する人?

もう奪われたさ

生?どうでもいい。

俺は.................

「家を捨てることができなかった」


...そしてそれは今も

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