いよいよ、発声練習、夜蘭だけの団長によるつきっきり基礎メニュー「極」が終わり、数人の野良を従え、みんなとの練習がはじまる。
まずは、団長によるロミオとジュリエット、についての深掘りからだ。
横にレジャーシートのようなものを敷き、
”威厳ある”生徒会は、こちらを応援している
あいつら運動会のママじゃねぇんだから...
そんな中、団長は淡々と語り出す
生唾を飲む音が聞こえる
...俺も同じ気持ちだ。
本当にこんな役が演じられるのか...?
団長の戯言に、ドレスが軽く噛み付いた
そして団長はそれに応えるように、質問を投げ返す
シャレゼネフは、何かに気がついたように目を開く
それは、この世界に12回目の勇者がやってきた年。
それは、シャレゼネフにとって忘れられない年。
夜蘭にとっても大きな、
フィクリウスにとってはもっと大きな、
魔王とってはもっともっと大きな意味を持つ年。
数名が一連の時期に気を取られていると、
ドレスが声をかけた
夜蘭は記憶の旅路に迷い込む。
あの人と出会った年、別れた年。
庭にさよならをした年、・・・。
記憶にもやが掛かる。ノイズのような...。
無視して、進む。
俺が悪魔になった年。
真偽の程をからかい、審査するように発せられた茶化す野次を、団長は聞いたこともないような冷たい声で牽制する。
これは俺の過去との決別。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。