それは、佐藤と一緒に遊んだ日の帰りのことだった
佐藤が夜道に消えていく
とその時
聞きなれた声の悲鳴が聞こえた
そして、俺は悲鳴の聞こえた方に無我夢中で走った
そこには、包丁が刺さったまま血を流して倒れている佐藤の姿があった
それから数分後に救急車が到着し、病室に着いたが…
そう言っている間にも佐藤の心拍数がどんどん少なくなっていく
そう佐藤が静かに告げ、目を閉じた
それと同時に佐藤がこの世を去ったことを表す機械音が病室に鳴り響いた
しばらく俺は泣いていたが、涙が止まるとその代わりに
『なんで佐藤がこんな目に会わないといけないんだ』
『絶対に佐藤を殺した奴を殺してやる』
といったどす黒い感情が心の底から溢れ出てきた
それが俺の、《復讐劇》の始まりだった


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!