第6話

🖤の俺の名前も呼んでよ
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2026/06/01 00:07 更新
大我
大我
ん……っ、あつ……
ベッドの中で苦しそうに息をする大我の額に優吾はそっと手を当てた。
優吾
優吾
うわ…結構あるね…慎太郎、体温計!
慎太郎
慎太郎
今持ってくる
まだ眠そうな声だけど、すぐに動く慎太郎。
ピピッ。
優吾
優吾
…38.5℃だね
優吾
優吾
今日は学校休みだね、大我
大我
大我
……うん…ごめん…
優吾
優吾
謝らなくていいの、体調悪いんだから
優吾は優しく頭を撫でた。
その頃
北斗
北斗
……
北斗はまだ布団の中にいた。
北斗
北斗
…起こしてって言ったのに 
リビングからバタバタと音がする。
優吾
優吾
樹ー!ジェシー!朝ご飯できてるよ!
樹
はーい!!
ジェシー
ジェシー
はーい!!
樹
ママー!今日パン?
優吾
優吾
パンだよ
北斗
北斗
…やっぱり忘れてる
北斗は静かに起き上がった。

リビングに行くと。
樹
北斗にぃ、おはよ
慎太郎
慎太郎
あ、起きたか
ジェシー
ジェシー
おはよー北斗にぃ
優吾
優吾
あ、おはよ
北斗
北斗
……おはよ
北斗は椅子に座りながら言った。
北斗
北斗
ねぇ、なんで起こしてくれなかったの?
一瞬、空気が止まる。
優吾
優吾
あっ…ごめん
優吾
優吾
ママ忙しくて…大我熱出してて起こせなかったの
優吾は申し訳なさそうに笑った。
北斗
北斗
……そっか
優吾
優吾
ほんとごめんね
北斗
北斗
別にいいけど
その時、小さな声で。
北斗
北斗
……大我ばっかり
誰にも聞こえないくらいの声。
でも、北斗の中にはしっかり残った。
慎太郎
慎太郎
ほら、早く食べて準備しろよ
慎太郎が言う。
北斗
北斗
……パパに言われたくない
慎太郎
慎太郎
は?
北斗
北斗
別に
それ以上何も言わず、北斗は黙々と食べて立ち上がった。
北斗
北斗
行ってきます
樹
いってらっしゃい!
ジェシー
ジェシー
いってらー!
慎太郎
慎太郎
気を付けろよ
返事もそこそこに、北斗は家を出た。
北斗side
同じ双子でもこんな、
に居場所のなさが違うんだ。
胸の奥が少しだけ痛かった。
学校の休憩時間。
ジェシー
ジェシー
ねー樹にぃ!今日鬼ごっこしよ!
樹
いいよジェシー!負けないからな!
学校ではいつも通りの2人。

一方で北斗は
クラスメイト
北斗、今日元気なくない?
クラスメイトに言われる。
北斗
北斗
別に
クラスメイト
ほんと?
北斗
北斗
普通
短く答えて、窓の外を見る。
北斗side
…家、帰りたくないな
その頃、家では
優吾
優吾
大我、お粥食べれる?
大我
大我
…少しだけ
優吾
優吾
はい、あーん
大我
大我
……ん
優吾
優吾
えらいね
大我
大我
ママ、ずっとここにいるの?
優吾
優吾
うん、今日はいるよ
大我
大我
…よかった
夕方
樹
ただいまー!!
ジェシー
ジェシー
ただいま!
元気な声が響く。
優吾
優吾
おかえりー
慎太郎
慎太郎
静かにしろよ、大我寝てる
樹
ごめん!
ジェシー
ジェシー
北斗にぃは?
優吾
優吾
もう帰ってるんじゃない?
その時、静かに玄関が開く音。
北斗
北斗
……ただいま
樹
あ、北斗にぃおかえり!
慎太郎
慎太郎
おかえり
北斗
北斗
…ん
優吾
優吾
大我、まだ熱あるから静かにね
北斗
北斗
……わかった
北斗はそれ以上何も言わず、2階へ上がっていった。
部屋のドアを閉める。
北斗
北斗
…やっぱり大我
ベッドに倒れ込む。
北斗
北斗
俺のこと、誰も見てない
気づけば、目を閉じていた。
優吾
優吾
ご飯できたよー!
樹
はーい!
ジェシー
ジェシー
やったー!
樹
今日は何?
優吾
優吾
ハンバーグだよ
ジェシー
ジェシー
うおー!
樹
いぇーい!
みんなが集まる中、北斗は少し遅れて席に着い。
慎太郎
慎太郎
ちゃんと食べろよ
北斗
北斗
…食べてる
北斗
北斗
大我は?
大我
大我
部屋で少しだけ食べる
北斗
北斗
そっか…
優吾
優吾
今日学校どうだった?
優吾が優しく聞く。
北斗
北斗
普通
優吾
優吾
そっか
それ以上会話は続かなかった。

笑い声はあるのに、北斗には遠く感じる。

食べ終わると…
北斗
北斗
ごちそうさま
慎太郎
慎太郎
お、早いな
北斗
北斗
うん
そのまま席を立つ。
優吾
優吾
お風呂入るの?
北斗
北斗
うん
優吾
優吾
ゆっくり温まってきなね
北斗
北斗
…うん
お風呂場で1人。

シャワーの音だけが響く。
北斗side
俺の名前、呼ばれてないな
"北斗"って
胸がぎゅっとする。

お風呂を出て、部屋へ。
北斗
北斗
おやすみ
誰にも言わず、布団に入る。

リビングでは
樹
北斗にぃ、もう寝た?
優吾
優吾
みたいだね
ジェシー
ジェシー
今日静かだったね
慎太郎
慎太郎
…だな
樹
疲れてるのかな
慎太郎
慎太郎
…それだけだといいけどな
慎太郎がぽつりと呟いた。
その頃、北斗は…
北斗
北斗
…俺の名前も呼んでよ
静かに目を閉じた。
一旦きります。

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