朝
ベッドの中で苦しそうに息をする大我の額に優吾はそっと手を当てた。
まだ眠そうな声だけど、すぐに動く慎太郎。
ピピッ。
優吾は優しく頭を撫でた。
その頃
北斗はまだ布団の中にいた。
リビングからバタバタと音がする。
北斗は静かに起き上がった。
リビングに行くと。
北斗は椅子に座りながら言った。
一瞬、空気が止まる。
優吾は申し訳なさそうに笑った。
その時、小さな声で。
誰にも聞こえないくらいの声。
でも、北斗の中にはしっかり残った。
慎太郎が言う。
それ以上何も言わず、北斗は黙々と食べて立ち上がった。
返事もそこそこに、北斗は家を出た。
北斗side
同じ双子でもこんな、
に居場所のなさが違うんだ。
胸の奥が少しだけ痛かった。
昼
学校の休憩時間。
学校ではいつも通りの2人。
一方で北斗は
クラスメイトに言われる。
短く答えて、窓の外を見る。
北斗side
…家、帰りたくないな
その頃、家では
夕方
元気な声が響く。
その時、静かに玄関が開く音。
北斗はそれ以上何も言わず、2階へ上がっていった。
部屋のドアを閉める。
ベッドに倒れ込む。
気づけば、目を閉じていた。
夜
みんなが集まる中、北斗は少し遅れて席に着い。
優吾が優しく聞く。
それ以上会話は続かなかった。
笑い声はあるのに、北斗には遠く感じる。
食べ終わると…
そのまま席を立つ。
お風呂場で1人。
シャワーの音だけが響く。
北斗side
俺の名前、呼ばれてないな
"北斗"って
胸がぎゅっとする。
お風呂を出て、部屋へ。
誰にも言わず、布団に入る。
リビングでは
慎太郎がぽつりと呟いた。
その頃、北斗は…
静かに目を閉じた。
一旦きります。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!