第2話

彼みたいに
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2020/02/22 03:00
emside

机に肘を着いて窓を眺める彼の姿は、とても絵になる。
エーミール
何を、見ているんですか?
つい、口から溢れる言葉。
彼は急な問いに思わず目を見開く。でも、すぐにふわりと笑って、
蜜乃ミツノ あなた
今日の空はとても青いから。空を見ていたの。
そう言ってふわりと目を細める。見れば空に広がるのは雲ひとつない快晴で、目を奪われた。
エーミール
…ほんとだ。
…少なくとも同意の声が口から溢れてしまう程には。
でも、青空よりも君の方が綺麗、なんて言ったら怒るでしょうか、照れるでしょうか。
それ程彼は儚くて、美しかった。色素が薄い自分が言うのもなんだが、とても消えてしまいそうで。
蜜乃ミツノ あなた
……ふふ。
悲しそうに笑う姿にすら、見とれてしまいそうだ。
彼はいつでも大人びていて、話し掛けずらい。
でも実際話してみるととても聞き上手で優しいのだ。それに加えふわりと笑う彼は、とても綺麗だ。




自分がいつもつるむ彼らとは、違う魅力がある。

いつからか、











彼のような人になりたい。

そう感じていた。

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