□side
▽「今度さぁ遊びに行かない?もうすぐ夏休みだし」
〇「いいね!」
♡「どこ行く?」
□「室内がいい!」
〇「暑いもんなぁ」
▽「えー俺海とか行きたいよ」
♡「夏にしか行けないからね」
□「やだ!絶対外はいや!」
▽「たまには外で遊ぼうよ!いつもかさなんかさして!」
□「傘さすのには理由があるの!」
▽「じゃあなんでさしてんだよ!」
□「それは……」
▽「ほら言えないじゃん!いっつもそうだよな」
□「でも、これないと死ぬの!」
▽「知るかそんなもん!どうせ大げさに言ってるだけだろ」
まっすーが俺の傘を奪った
□「あっ!」
♡「ちょっとまっすー慶ちゃんに傘返して」
▽「ふんっ!どうせお前も嘘だろ?」
〇「小山?」
□「暑いよぉ〜」
俺はその場で倒れた
力が入らない、暑い
このまま死ぬ?
♡side
慶ちゃんから煙がでてきた
♡「やばい!死んじゃう!まっすー、早く返して」
▽「は?なんで!てか、日光当たっただけでそれは大袈裟だろ!」
〇「たしかにな、ゆうや教えてよ煙でてるのもおかしいし」
♡「……教えられないよ」
▽「なら返さない!」
♡「お願いまっすー、返して」
□「はぁはぁ」
♡「慶ちゃん……俺の傘使っていいよ」
□「だめ、だ、よ?」
♡「ううん、だって慶ちゃん」
♡「ボソッ((まっすーのこと好きでしょ?恋叶えて人間になってよ」
□「それならゆうやだってシゲのこと……」
♡「んーもういいや、慶ちゃんが生きてよ俺が死ぬから」
□「ううんゆうやが生きて、勝手に傘とってきたし嫌いになったから」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!