第39話

コロシアイ Ⅱ
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2019/01/25 08:47 更新
不破 咲田
楓。千歳。
部長はそう言って、楓先輩と俺を呼んだ。
片岡 楓
どうしたんですか?
楓先輩がそう言うと、部長は真面目な顔で、
不破 咲田
俺が、人を殺す。
と言った。
片岡 楓
え...?
如月 千歳
な、何でですか⁉
俺はそう言って質問したが、部長は答えない。
不破 咲田
それで、男二人に結と彩葉ちゃんを
任せたいんだ。
片岡 楓
守る、ってことですか...?
楓先輩がそう質問すると、部長はゆっくり頷いた。
不破 咲田
あぁ。そうだ。
如月 千歳
それだったら部長も一緒に...!
俺がそう言うと、部長は首をゆっくり横に振った。
不破 咲田
俺は、お前らの代わりに人を殺す。
片岡 楓
どうして...
不破 咲田
俺は、もう既に人殺しなんだ。
部長はそう言って、苦しそうな笑顔を浮かべた。
如月 千歳
人..殺し...?
不破 咲田
ああ。
不破 咲田
俺は9年前、沢山の人を殺した。
不破 咲田
罪も無い、無抵抗の人たちを。
え...?
不破 咲田
9年前にも、このデスゲームで
殺し合いが開催された。
不破 咲田
俺は生き残りたかった。
不破 咲田
その時はチーム戦じゃなかった。
不破 咲田
だから俺は、人を殺しまくった。
不破 咲田
最初は怖くても、最悪なことに“馴れ”
というものが俺の中に存在した。
不破 咲田
人を殺すことに、
馴れてしまったんだ。
不破 咲田
小学3年にして、人殺しになった。
不破 咲田
俺は、人として有り得ない
存在なんだ。























俺と楓先輩はただ、苦しくて、悲しくて、
辛くて、その心が表情に浮かんでしまった。





何も、言えなかった。





言葉がないんじゃない。

部長の顔を見て、言えなくなった。


部長は、今にも泣きそうな顔をしていた。


苦しくて、悲しくて、辛い過去が
部長の中にあったのだ。





そして部長はまた、そんな過去を自ら作ろうと
している。
片岡 楓
そんな、汚れ役みたいなこと...!
不破 咲田
いいんだ。
部長は笑った。

俺はそれを見て、何故だか無償に苦しくなった。
不破 咲田
ははっ。そんな顔するなよ。
不破 咲田
楓。千歳。
部長はそう言って、俺と楓先輩の頭を撫でる。
不破 咲田
じゃあな。
部長は、武器を持ち、俺らに背を向けて
どこかへ行ってしまった。
片岡 楓
そんな...




















俺と楓先輩は、沈黙の時間を少し過ごしてから
不思議そうな顔をしている結先輩と彩葉の所へ
向かった。
夏目 彩葉
何、話してたの?
彩葉はそう、俺に質問した。

黙っておいた方が、いいかもしれない。
如月 千歳
何でもねぇ。
俺はそう言って、無理矢理笑った。


笑うのが、下手なのだろうか。

彩葉が心配そうな顔をした。

























俺は、部長に言われたんだ。

「任せたい」って。


だからせめて、彩葉を全力で守る。





















今の俺には、それしかできないから。

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