『あ、あの……』
🐰「はい?」
やってしまった………
つい、じょんぐく君におされて一緒に帰ることになってしまった。
だって
🐰「先輩!!僕、先輩と帰るために1時間ここでずっと…ずっと!!」
とか言いながら涙目になってるし……
『い、いいよ……』
なんて言ってしまう私も私なんだけどね。
それで、ちょうど帰り道に コンビニ があって
🐰「あ!先輩!!」
そう言って、いかにも 「 行こうよ!! 」 みたいな感じを醸し出す じょんぐく君。
『寄りたいの……?』
私が聞くと、目を輝かせながら 首をこくん とする じょんぐく君。
いざ、コンビニに入ると ダッシュでどこかのコーナー に行く じょんぐく君。
いつもは仕事ができてみんなに頼られるような じょんぐく君 だけど、そんな場面を見てしまうと、やっぱり幼く見える。
私が早生まれなのもあり、大した歳は変わらないけど、じょんぐく君は私よりも幼いのは分かる気がした。
やっとコンビニから出てきたかと思えば
🐰「これ!!」
そう言って私に何かを渡した。
『あ、ありがとう……!!』
🐰「………☺️」
それから すぐに私の家についた。
『私の家、ここだから。今日はありがとう。』
🐰「はい!それじゃあまた明日!!」
なんて言って 今度は反対側に帰って行った。
もしかしたら じょんぐく君、わざわざ反対方向なのに最後まで送ってくれたのかな、なんていうのは
きっと私の考え過ぎだろう。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。