次の日、クラスに戻ってみんなに報告をした。
「いいでしょう。A組の皆さんをびっくりさせましょう」
「殺せんせー…!」
「それと」
それと…?
もしかして、また暗殺に関わることか?
「中間テストの時は総合点に気を取られてしまいました…なので次は、5教科の順位で判断しましょう」
えっとつまり?
「5教科で学年1位になった人は、先生の触手を1本破壊する権利をあげます」
その言葉で、クラス中が沸き立つ。そりゃあそうだ。誰も、殺せんせーの触手を破壊したことがないのだから。
「ちなみに先生の触手は、1本失うごとに運動能力が約20%程落ちます」
そうなのか…
でも、これは勝ち目が出てきたぞ。1教科だけなら、落ちこぼれの俺たちでも充分戦える。
「殺せんせー、それだと私が5本破壊することになりますけど大丈夫ですか?」
いたずらっ子のように笑ってあなたの下の名前が言う。
「にゅう…」
「それだとつまらないですよね。なので、私だけ特別教科も含めたテストが全て満点だった場合のみ触手破壊…でどうでしょう?」
自分でも出来るかどうか分からないラインを攻めてくる。
凄いな…俺だったら絶対できないことだ。
「では、あなたの下の名前さんの言う通り、貴方だけ全教科満点の場合に触手破壊の権利を与えましょう」
傍目には、無理難題を押し付けられているようにみえる。ただ、
「はい。殺せんせーの触手を破壊できるように頑張ります」
楽しそうに笑っているように見える。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!