第25話

全部見つける。_🖤💚
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2024/03/28 04:34
目黒side




目黒蓮
あー…気持ちかった…




阿部ちゃんと交代でお風呂に入った。



先に入ってた阿部ちゃんはもう髪の毛も乾かし終えて、ソファでまったりしている。



阿部亮平
おかえりぃ めめ
目黒蓮
お待たせしました
阿部亮平
もっとゆっくりしてきていいのに
目黒蓮
はやく阿部ちゃんに会いたいから
阿部亮平
もう…、嬉しいなぁ



だけど面倒くさがりな阿部ちゃんの髪の毛は、まだ少しだけ湿っている。




頭を少し撫でたあと、そのまま頬に触れた。



1度俺を上目遣いで見てから、擦り寄るように受け入れてくれる。




可愛い。



阿部亮平
…あ、そうだめめ
目黒蓮
ん?
阿部亮平
こっち、きて?




阿部ちゃんの横に座るように促されたから、言われるままに腰を下ろした。




そしたら満足そうに笑いながら、




阿部亮平
ちょっと、身体ごとあっち向けて?




とのこと。



よくわからなかったけど、



阿部ちゃんに背を向ける感じで座った。




すると背中が温かくなって、阿部ちゃんが抱きついてきてくれてることを察する。




お腹まで回ってきた手に俺の手を重ねると、



するりと指を絡ませられた。




阿部亮平
ん…、落ち着く…
目黒蓮
俺も
阿部亮平
めめにこうやってくっついてるとね…?
目黒蓮
うん
阿部亮平
めめを独り占めできてる気がするから、好きなの
目黒蓮
俺はもう阿部ちゃんのものだよ
阿部亮平
じゃあ、俺もめめのものだね




阿部ちゃんは俺の所有物だって思ったことは1度もない。



むしろ一生手に入らなそうで、手に入れたくなくて。



そもそも、人を物に例えたくない。



でも俺は、阿部ちゃんのものだ。



俺の全部、阿部ちゃんのもの。




阿部亮平
…めめ?
目黒蓮
ん?
阿部亮平
ちょっとさ…、背中、出してもいい?
目黒蓮
背中…、?
目黒蓮
…いいけど
阿部亮平
ありがと




頭の中に?が数個浮かんだけど、




阿部ちゃんがすぐに俺の服をめくり出したから、



あーそのまんまねって理解する。




捲られて、なにされるんだと身構えたけど、



しばらくはなにもされなかった。




ただただ、視線が刺さる。




目黒蓮
っ、ふっ…、
阿部亮平
あ…、めめ、これ弱いタイプ?
目黒蓮
ぁ、ちょ…っ、…もぅ…
阿部亮平
ふふ…、可愛い…




背中の真ん中を、指で下からなぞられた。




ぞわぞわーってなるから、あんまり得意じゃない。




その俺の反応がお気に召したのか、阿部ちゃんはクスクス笑いながら何度かそれを繰り返した。




目黒蓮
んっ…もう、やめて、?
阿部亮平
んふっ、ごめんごめん
阿部亮平
めめが可愛い声出すから
目黒蓮
…忘れてほしい
阿部亮平
それは、無理かな




阿部ちゃんに弱みを握られた気分。




悔しい。




阿部亮平
…めめの、背中ってさ
目黒蓮
うん?
阿部亮平
カッコイイよね
目黒蓮
あ…ありがとう
阿部亮平
俺のとは大違い
阿部亮平
めめの雑誌、見たんだ
目黒蓮
…あぁ




先日発売された表紙飾らせてもらった雑誌。



けっこう背中ばっくり割れてる衣装着てて、



すごいなあって思ったっけ。




阿部亮平
すっごい…、えっちだった
目黒蓮
…ん、?えっち、?
阿部亮平
うん…えっち…




阿部ちゃんの口から、



なにもしてないこの状況で、




"えっち"なんて単語が聞けるなんて思わなかった。




本当は今すぐ振り返って阿部ちゃんの顔が見たいんだけど、まだ服を戻して貰えてないから、まだダメなんだろう。




阿部亮平
ここのほくろ…、知らなかった
目黒蓮
…あ、2個あるやつ?
阿部亮平
ん…、俺は、知らなかった




俺の脇腹近くに2連であるほくろ。



そこをピンポイントでぐりぐり指で押されている気がする。




阿部亮平
だって、いつも俺がめめの下にいるじゃん
阿部亮平
どんな体勢でも、めめの背中見れないしさ
阿部亮平
お風呂とかだって…、基本、めめの膝に座らせてくれるでしょ?
阿部亮平
俺は、…めめの背中、見れない




なんて可愛いことを言ってくれるんだ。




ちょっと拗ねた口調で。




可愛すぎる。




可愛すぎて言葉が出なくて黙り込んでると、



阿部ちゃんの柔らかい唇が、俺のほくろに触れた。




ちゅっ…と弱く吸って、舐めて。





ねぇ阿部ちゃん…、誘ってる、?




阿部亮平
気づけなかったの、悔しかった
目黒蓮
…俺色んなとこにほくろ隠し持ってるから、阿部ちゃんが全部見つけてよ
阿部亮平
え、?
目黒蓮
雑誌とかじゃ写せないようなとこにも、何個かあるし
阿部亮平
………
目黒蓮
俺のほくろ、数える?




自分の際どいところにほくろがあることを、俺は知っている。




意地悪な質問をした。



だってつまりそれは、


全裸の俺をくまなく見てみる?ってことだから。




だけど阿部ちゃんは、こくりと頷いて、立ち上がった。




阿部亮平
ベットで、数える…
目黒蓮
ふはっ…、そうだね




顔を赤くしながらも、口では大胆な発言をかます小悪魔阿部ちゃん。




阿部亮平
…めめの終わったら、俺のも数えて?
目黒蓮
ん?…いいの?
阿部亮平
……俺も、えっちなとこに、何個かあるから
目黒蓮
…ぇ、
阿部亮平
全部…見つけてね?



今日はかなり拗ねて、かなり嫉妬したらしい。




可愛い。可愛いよね。



異論は認めないよ。


 

𝑒𝑛𝑑

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