第4話

隠された本心 🖥️🌵
135
2025/05/10 03:33 更新
社 Side
最近俺は気付いたことがある

チャイカに言われてばっかりで、自分では全然チャイカにアピールできてないのではないのかということだ
だからはっきり言うようにした。
🖥️「チャイカ、好きだよ」
🌵「ん。…デッキ持ってきてる?」
🖥️「……あるけど」
🌵「やろうよ」
🖥️「…いいよ」
…やっぱり逃げられるな
チャイカに「好きだよ」と言うと確実に話題をそらされる。
決意しておいてなんだが、やっぱりまだ急に態度を変えるのはまだ気恥ずかしく、チャイカと二人っきりの時にだけ好きだよ、と伝えている。
つまり収録時はもちろん、配信でも言っていない。

逆にチャイカは、二人っきりでない時にだけ言ってくる。つまりいつも通りだ。
本当は全部ただのヘラ芸だったのか…?とも思うが、恋している時特有の“多分こいつも同じ気持ち”センサーはビンビンに反応している。

それに、自分の気持ちを伝えられるのなら、最悪両思いじゃなくてもよかった。
だから「好きだよ、大好き」と言い続けた。




そんなある日のことだった。
収録が終わり、これからチャイカと俺の家でオフコラボだ。
控え室にはもう俺とチャイカの二人だけで、それぞれ着替えと片付け(チャイカはメイク落としも)をして帰る支度を整えていた。
🖥️「チャイカ、ほんとに好きだよ」
どうせまた反応はないだろうと思って、何気なく、独り言のように言ってみた。
🌵「やしろはさぁ、…それ、本気なの?」
🖥️「…え?」
思いがけず反応を返され、拍子抜けした。
🌵「……いや、やっぱいいや」
🖥️「えっちょ、ちょっと待って、本気だよ。俺は、  
  本当にチャイカが好き」
もう返事は返って来なかった。それでも少し反応してくれたのは嬉しかった。

…でもなぜか、メイクを落とすチャイカの顔は悲しそうに見えた。
いつものようにやけにテンションの高い、ノリがおかしいオフコラボが終わり、ソファに並んで座ってくつろいでいた。
🌵「社はさ、なんで好きって言ってるの?」
🖥️「決まってるだろ、好きだからだよ」
🌵「それで気持ちを伝えて、何がしたいの」
🖥️「何って…、恥ずいな…、付き合えたら嬉しいし
  なって…」
🌵「結婚は?」
🖥️「けっ…!?い、いやっ、できるか分かんね
  ーけど、出来るならしたいよ」
🌵「そしたらずっと、俺以外とは結婚しないの?」
🖥️「え…当たり前だろ」
🌵「…そんなの、だめだよ」
🖥️「…なんでだよ」
🌵「だって、…だって、俺ら男同士だし、何も思わ
  れないわけないだろうし、それにっ、子供もで
  きないし…!」
🖥️「そんなの関係ないよ。周りとか子供とかじゃな
  くて、単純にチャイカが好きだから結婚したい
  だけだよ」
🌵「だめ、だよ、そんな……」
チャイカの顔が悲しそうに歪み、俯いた。
🖥️「…チャイカ、どうしたんだよ、落ち着けって」
不安定に揺れる瞳は、ぎゅっと結ばれた唇は、何か言いづらそうに見えた。
チャイカの目から、ぽたっと一粒、涙がこぼれ落ちた。
🖥️「チャイカ…」
そばに寄って肩を抱く。
🌵「……やしろはさっ、人間なんだよ…。おれらえる
  ふとはっ、生きる時間が違って…!」
顔をあげてそう言ったチャイカの顔は、とても悲しそうだった。
🌵「おれはいいんだよ、死ぬまでにはまだ何百年も
  あるから、やり直しだってきく。でもっ、やし
  ろは…っ、」
🖥️「俺は、チャイカと結婚したいよ。チャイカのこ
  とが本当に好きだよ。
  俺の人生を自分のせいで台無しにしてしまうか
  も、とか思ってるんだろ?
  心配しなくていいよ、チャイカと一緒なら、い
  つだって一番幸せだよ…!」
そう言い切ると、途端にチャイカはぽろぽろと大粒の涙をこぼし始めた。
🖥️「俺のことじゃなくて、自分のことも考えてよ。
  チャイカは、俺の嫁になってくれる?」
🌵「……当たり前だろ…っ」
🖥️「ありがとうっ」
ぎゅっと、チャイカを抱き寄せた。
肩を震わせて泣くチャイカは、さっきとは違って嬉しそうだった。チャイカが腕に力を入れたので、俺もさらに強く抱きしめた。
周りの皆やファンの方々は歓喜して祝福してくれたが、しばらくしてチャイカから
「社とはヘラ芸ができなくなった!!」
と苦情が入ったのは言うまでもない。

プリ小説オーディオドラマ