第18話

Episode.18
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2024/05/04 14:56
said 穂波



昔から周りの目が怖かった。

味方ではないものは全て敵、という周りの考えに嫌気がさしていた。

敵は排除されちゃうから。

だからわたしは、誰にでも優しくした。

誰にでも味方となるために。
???
穂波ちゃんってさぁ、誰の味方なの?
昔の穂波
えッ…
その言葉はナイフのように胸に突き刺さった。

それからわたしは“いじめ”を受けるようになった。
???
おらぁ!!
昔の穂波
い、痛い…やめてよ…
昔の志歩
穂波!! ちょっとあんたたち、何してんの!?
???
げッ、日野森だ!
???
逃げろーーーー!
昔の咲希
ほなちゃん、大丈夫?
昔の穂波
う、うん。ありがとう、2人とも
幼馴染の咲希ちゃん、志歩ちゃん、一歌ちゃんはいつもわたしを助けてくれていた。







ある時…いじめっ子らに呼び出された。
???
お前、誰の味方なんだよ
???
みんなに仲間ぶって、八方美人だよね
昔の穂波
へッ?そんなつもりは…!
???
じゃあ誰の味方でもないんでしょ?
???
敵は排除しなくちゃなァ!
???
死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!
バットを振り下ろされている光景がスローモーションのように見えた。


ああ、わたし、ここで死ぬんだな


って覚悟してた。一番星が見えた気がした。







痛みがいつまでもやってこなくて、恐る恐る目を開けると、一番星が目の前にいた。
昔の穂波
……?…ッ!!!
昔の一歌
いっ…たた…
昔の穂波
いッ一歌ちゃん!!
???
チッ、邪魔が入ったか
???
まぁ、別に良くね?
帰ろうぜ、と言ってあいつらは去っていった。


わたしはすぐに庇ってくれた彼女の元へ向かう。
昔の一歌
穂波、大丈夫?
一歌ちゃんの背中は血で染まっていて、今もとめどなく流れている。
昔の穂波
う、ん!で、でもッ血がッ…ヒュッごめ…ハッな…さい…!
昔の穂波
(苦しい…息が上手くできない、)
昔の穂波
カヒュッ……ヒッ…ヒュッ…ハッ…ヒュッ…
____ギュッ



一歌ちゃんは優しく抱きしめてくれた。
昔の一歌
大丈夫、大丈夫だよ。私はここにいるから
昔の穂波
…ッ…うん…ハァー…



落ち着いたわたし達は教師にいじめのことを伝え、一件落着した。

いじめっ子の人たちは転校したらしい。








でも…それから誰も姿を見てないんだって。







不思議だよね。











???
おい、なんだよ話って
???
つか、なんで生きてんだよ
一歌
今まで貴方たちがしたこと、私許せないんだ
一歌
だから敵は排除しなくちゃね
一歌
あと、私の正体を知っちゃったら生かしてはおけないな
???
は?何言って……
???
おい!お前何を……!
一歌
さようなら。ふふっ






____グサリ







絵名さんがこちらに手を伸ばしている。
そしてわたしのには大量の岩。
絵名!!
穂波
ぁ、ぁ…
一気に昔の光景がフラッシュバックしてくる。



ああ、あの頃から変わってない。





だから……!!




もう、自分のせいで誰かが傷つくのは……
穂波
いや…ヒュッ…ハッ
穂波
嫌ァァァァァァァ!!!!!!!!!
身体から光が漏れ出し、周囲を巻き込んで大きくなっていく。
穂波
Little Bravers!         F l y w a y

キラッ_____ドコォォォォォォォォン!!!!!





_______バコォォォォォン!!!!!


_______バコォォォォォン!!!!!!








やがて施設は跡形もなく崩れた。
穂波
(わたしが…これをやったの…?)
驚きと達成感で胸がいっぱいになった。それと同時にみんなに引かれるのではと不安になってくる。


どっと疲れが表れて倒れそうになった。
穂波
あっ…
____ギュッ


それを彼女はあの時のように優しく抱きとめてくれた。


ああ、安心するなぁ…。

一歌
穂波、よく頑張ったね。もう大丈夫だよ
穂波
……ぅん
意識がどんどん遠のいていった。

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