金曜日の放課後。あの時からあいつとは一言も話していない。だけど…やっと普通の生活がおくれる。
そう思っていたとき───────
あいつが謝ってきた。
あいつのことは嫌いだけど謝れて良かった。
あれ、一番人気ですぐ売り切れるんだよなー。お前がもたもたするから買えねーと思ったよ。
ちょっとは良いやつだと思ったけどやっぱりムカつく。
あいつの顔が一瞬悲しそうな表情になった。なんでだろう。なんであいつ私に構うんだろう。隣にの席というのはあるけれど、あいつとは違いすぎる。私には合わないし、あいつにも私は似合わない。お互いにとって不必要な存在だ。
決して大きな声じゃなかったけど、周りにいた人たちの視線が集まった。注目を集めるなんて私が一番なりたくなかった状況だ。
釣り合ってないのはわかっていた。でも、なんで構ってきたの?なんだかむかついたし、みんなに見られてたのが恥ずかしかった。あいつといるといいことなんてない。
私はそれだけ言って教室を出た。
月曜日になれば元通りなる。今日周りにいたクラスメイト立ちも、なにもなかったみたいに接してくれる。そう思うことで平常心を保った。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。