第21話

9/18③
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2020/04/05 13:44 更新
8話の内容を見て、俺は驚愕した。

これが第8話…?

俺を衝動的につき動かしたこの小説が…こんな最後でいいのか?
丸山丈
丸山丈
これ…。
嘘だろ?
こんなのって…。
荒木澄香
荒木澄香
丈。
丸山丈
丸山丈
何だよ…。
荒木澄香
荒木澄香
ほらね、丈には辛い内容でしょ?
丸山丈
丸山丈
…ああ。
この結末はいくら何でも…。
とてもじゃないが突飛すぎるし、バッドエンドにも程がある。

結局俺はこの小説を見ても、何も得ることが出来なかった。
荒木澄香
荒木澄香
言っとくけど、嘘も誇張も何にもないからね。
私が見たそのものの内容を、スマホに書き写しただけだから。
荒木澄香
荒木澄香
まああんたは、そんなこと夢にも思わないでしょうけど。
たしかに澄香の言う通り、俺はこの突飛な展開の見るに堪えない文章を"If story"の続きとして受け入れることが出来ている。

1〜4話は謎のサイト、5〜7話は学校にあったルーズリーフ、そして8話はここ…

皆違うところで見ているにもかかわらず、同じ作者が書いた同じ作品として…
荒木澄香
荒木澄香
教えてあげようか?
丸山丈
丸山丈
え?
荒木澄香
荒木澄香
あんたは鈍感だから今あんたが抱えてる疑問は一生分からないままだと思う。だから私が答えを教えてあげるわ。
いきなりなんだ、澄香。
俺の抱いてる疑問の答え?
…まさか!
荒木澄香
荒木澄香
どうしてあんたがこの小説を衝動的に見たくなるのか、なぜ小説の展開にあんたとの類似点が多いのか、なぜ小説があんたの前にしつこく現れるのか、それはね…
荒木澄香
荒木澄香
これ、怜美が書いた小説だからよ。
…は?
怜美が書いた小説?
それは俺が一番最初に排除した可能性だ。

なぜなら怜美はこの世にいなければ、自分が死ぬ運命など知っていたはずはない。

1話から7話ならともかく、怜美の死因は心臓発作の類の突然死だと聞いている。そんな怜美が、どう足掻いても8話なんか作れるはずが…

もしも8話を作った直後に突然死と言うのなら呪いのたぐいさえ疑いたくなってしまう程の恐ろしい偶然であり、そんなことは…
荒木澄香
荒木澄香
そんなはずない…って思ったでしょ。
丸山丈
丸山丈
…ああ。
荒木澄香
荒木澄香
でもこれが現実。
怜美はちゃんと自分の手で1話から8話まで書き上げたのよ。
言っておくけど8話を作って呪われたとかじゃないからね。
丸山丈
丸山丈
じゃあ尚更なんでなんだよ!
おかしいだろこんなの…!
"疑問を解決する"と澄香に言われたのに新しい疑問だけが生まれてしまった。

澄香は一体何を知ってるんだ?
何を語るんだ?
荒木澄香
荒木澄香
話せば長くなるけど…別にいいわよね。
丸山丈
丸山丈
ああ。
荒木澄香
荒木澄香
…話すにはうってつけの場所ね。
丸山丈
丸山丈
え?
あっ…。
偶然にもそこは俺たちの…俺たち文芸部3人が一緒に授業を受けていた教室だった。

澄香は花瓶が置いてある机とセットで置いてある椅子に座り、話し始める。

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