社長室のドアを開けると
室内に甘い匂いが漂っていた
ソファにはソヌが座っていて
膝の上にクッキーの箱を広げていた
満面の笑みで立ち上がるソヌ
ただジョンウォンに適当に頼んだだけで
誰の好みで、なんて気にしたことはないけど
そう答えると隣からジョンウォンの視線が
痛いほど突き刺さる
逃げるようにデスクへ向かい
資料を整理する
ソヌは気にせず空間にグッドサイン
出しながらクッキーを頬張っていた
この2人はいつもこうだった
何かしら言い争ってて
でも仲がいいんだろうなって
私はソヌの向かいのソファに腰を下ろした
口をパンパンにしながら
思い出したように鞄を漁り
テーブルに紙を広げていく
心から出た言葉だった
このブランドがここまで大きくなったのは
ソヌのおかげだと思う
感受性豊かで、頭の中のイメージを
そのまま形にするのが上手い
ソヌと話し合いをしながら
来季のジュエリーの案を決めた
ソヌはパッと明るく笑って
手を振りながら部屋を出ていった
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!