「え!由紀って医者になるの?」
「そんなんだぁ…」
あれから叶多の夢を叶えるため、勉強する時間を増やした。
夏休み中は廃病院に行って叶多と一緒に
夏休みが明けてからは家で
あの日から三ヶ月経っていた
毎日は無理だったけど週2回位は廃病院に行ってる。
叶多はそう言ってくれた
そう言うと嬉しそうに笑ってくれる
三ヶ月後ー
『桜葉看護専門学校』
今日はその受験日
落ちるわけには行かない
「始めっ」
試験会場には鉛筆の走る音が響く
合格できなきゃ始まらない
叶多の想いを無下にはできない
数日後
合格発表の日。
スマホでも結果が見れるということで
廃病院へと来た
スマホを操作する私の横で叶多がソワソワしながら聞いてくる
叶多にも見えるようにして結果発表のところをタップする
そこの画面には桜が舞っていた
そして
『合格』
と表示されてあった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。