侑くんに連れられて駅の方までやってきた
" ここにしよか "
そう言われて侑くんと入ったお店は
駅ビルの中にあるハンバーガーのお店
侑:此処ずっと来たいと思ってたんよ
あなた:あたしも!初めて来た!
侑:ほんまに?よかったわ
侑くんは有名だから
お客さんの中にもファンがちらほらいて
とても視線を浴びていた
あなた:……侑くんって人気だよね
侑:?そうか?
あなた:うん。有名だし人気だし何かすごい
あたしは運ばれてきたオレンジジュースを飲みながら
素直にそう言っていた
侑:これからもっと有名になるで?
あなた:そしたらもっと人気になっちゃうね
侑:おん。やけど……
あなた:?
『 いくら人気になっても
思って欲しい子から思ってもらえんかったら
何も意味が無いんよな。』
あなた:え……?
侑:まぁそういうもんよな
あなた:え,あ,侑くん…思ってもらいたい子いるの?
侑:?おるで?
" 好きな子,おるで "
侑くんは頬杖をついて微笑みながらそう言った
女嫌いだとばかり思っていたから
そんな事____全然知らなかった
侑:俺はいつかバレーで食わせていけるくらい有名になって,そいつを嫁さんにしたいと思っとるんや
あなた:え………?
侑くんにも
そのくらい想ってる人がいるんだ____
あなた:頑張ってね!
侑:なんや,他人事やなぁ( 笑 )
あなた:え?
侑:ま,しゃーないか
あなた:?
侑くんは頬杖をついたまま
呆れたように眉を下げながら微笑んでいた
" 他人事 "
そんなつもりで言ったわけじゃなかったけど
でも______どういう事?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。