第60話

58,二つの影
412
2024/04/02 16:35 更新



国見Side


金田一勇太郎
あなた、トイレにしては遅くないか



遅い。


岩泉一
もう帰る時間だし探しに行くか





あなたはよく誰かに絡まれるから。






バレーボールをやってる人しかいないところにユースがいたら、そりゃみんな声もかけたくなるだろうけど。




国見英
俺、探してきます
岩泉一
行ってくれるのか、頼む






あなたが歩いていった方に向かって歩いていると曲がり角を抜けた先の長い廊下に人影が二つ。
 




小さい影と大きい影。





小さい方の影は間違いなくあなた。






もう一人は…。





国見英
うわ、最悪





なんであなたがあいつと一緒にいるんだよ。
 

国見英
帰るよ、




気づいたときにはあなたのジャージの裾を引っ張って自分の方に引き寄せていた。
 


あなた
ちょっ、英?!
国見英
…みんな待ってる
あなた
あぁ、ごめん、
 



影山飛雄
国見…




こいつがあなたに何の用だ。




国見英
……あなたになんか用?
あなた
英!影山くん何もしてないから
影山飛雄
…別に




国見英
あっそ。………明日は、負けないから
影山飛雄
…おう




国見英
行くよ、あなた



あなたを掴む場所をジャージから手首に変える。









急に引っ張られて足元がバタついていたけど早く影山と離したくて踵を返して歩き出す。




あなた
ごめんね影山くん、また明日!




振り向きざまにあなたは影山に声をかけたけど、構わず俺は歩いた。






あなたが影山と話してんのはなんか癪に障る。




国見英
…言っとくけど、もう帰る時間なのに全然戻ってこなくてみんな迷惑してたから来ただけ。別にあなたを心配してとかそういうわけじゃないからね?
あなた
?うん?ありがと、
 













影山Side




さっきまで俺の目の前にいたあなたさんを国見が引っ張って歩いていく。





あいつが自分から女子に近寄るなんて珍しい。





マネージャーだからか?








でも、あなたさんは。






会ったばかりの俺の話を聞いてくれたし、アドバイスくれたし。
 




いい人だっていうことは分かった。




顔だってそれなりに、







国見が好きになってもおかしくない……のか?






さっきの試合は中学の頃より何倍も頑張ってるように見えたし。





あなたさんの影響か?








俺にはよくわかんねぇ。

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