前話
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さあ弟達の尊顔を愛でられたということで出社準備をする。
昨日は久しぶりに弟達と料理が出来たということで楽しかったのだが、料理した時間帯が深夜だったのもあっていつも以上に寝不足である。
昨日作ったカステラを通勤バックの中に入れ、「いってきます」と呟いて家を出た。
歩いてバス停へ向かう。待っている間やることもないのでとりあえずスマホをひらいてみた。
画面には今の時刻とわかなるの寝顔。
結構前に隠し撮りしたやつだが我ながらによく撮れていると思う。
うん。可愛い。尚まだバレていない。
そういえば明日は休日か。
どこに遊びに行こうか…。
遊園地は…さすがに行き飽きてるかな。
水族館は…どうだろう。あの二人があまり興味があるようには思えない。
まず場所がありきたりなんだろうな。少し捻ってみよう
くっそほぼ寝てないからか何も出てこない
帰って2人にどこ行きたいか聞こう………。
ー会社ー
何時…覚えてないな…。
四木さんは少しはしゃいでから
先程の綻んだ顔とは裏腹に真剣な顔で話す四木さん。
あまり悩みのありそうな人ではないが…。しょうもない内容だったら仕事押し付けようかなぁ……なんて。
いーからいーから、と手を引っ張られて人気のないところに連れてこられた。
座れよ、とそこにあったベンチに四木さんとおれで並んで座った。
少し躊躇った四木さんは決意を決めた顔をして口を開いた。
__________は?
淡々と話す四木さんを遮って四木さんの肩を掴んだ。
おれが突然大声だしたのにびっくりしたのかおれがこんなこと言うのにびっくりしたのか四木さんは目を丸くして硬直した。
正直自分にも驚いている。よくもまあこんなブーメランみたいなこと言えるもんだ。
……ここは
白い天井をじっと見つめた。ここはどこだ?おれはどうしてここにいるんだ?
四木さんは手を挙げて降参のポーズを取った。
諦めた、ということで良かったのだろうか。
そういうことなら安心だ。
親指を立ててニカッと笑った四木さんは少し経ってから部屋から出ていった。
意識が朦朧とする。まだ頭は痛い。…どうしよう
四木さんにこのまま任せる訳にはいかずに仕事復帰するか…?それかお言葉に甘えて帰るか…?
明らかにした方がいいのは前者だが………
ダメだ意識が__________
………見覚えのある天井…??
これは……
「___わな兄」
「ちょ_____兄__」
大声を出した衝動か、頭に電撃が走ったような痛みがした。
その痛みにびっくりして咄嗟に頭を抑えた。
色んな感情が込み上げてきて気づいたら泣いてた。わかくんも「なんで?!」って言う顔して驚いてたし………本当、自分ってなんだろうなぁ…
部屋に帰ってった……そういえばわかくんが失くしたって言ってたジャージおれの部屋にあったな……。とってないよ。ちがうよ。勘違いしないで。
…………今日は寝るか。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。