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第1話

  ♥ / 𝟢𝟣  
120
2026/02/25 07:00 更新










   ここは ,山の手【 星稜学園 せいりょうがくえん
   幼稚園から大学まで エスカレーター式

    今や その名を知らないという人はいないと
    言っても過言ではない ,全国的にも名高い
    名門の私立高校である 。


   クラスメイト   

  あなたの下の名前 ーー!  



   午前𝟩時𝟥𝟢分頃 学園に登校していると 背後
   から 自分を呼ぶ大きな声が聞こえ ,振り返る 。
   そこに立っていたのは 𝟣人の少女だった __

(なまえ)
あなた

  おはよーー 菜乃( なの ).  



   挨拶をすると ,
   菜乃は すぐに私の横に小走りで寄ってきた 。

    「 おはよーー 」と 挨拶を返しつつ ,
    彼女は どこか遠い目で車道を見つめている 。

   菜乃   
   菜乃   

  はーーあ ,毎朝 壮観だよねえ
  高級車に乗って 登校してる人達 ..  

   菜乃   
   菜乃   

  いいなあーーー
  運転手つきの送り迎え ,  

(なまえ)
あなた

  ふふ ,そうだねえ  

   菜乃   
   菜乃   

  まあ ,私達みたいな 高校から
  入学した 中流家計組には 夢の  
  また夢かなあ ..



   菜乃   
   菜乃   

  てかあなたの下の名前 ,これ 走らないと
  ホームルーム 間に合わなくない?  

(なまえ)
あなた

  えっ やば ,急げーーー!  











    ー 星稜学園 𝟣年𝖥組

    駆け込んだ教室は 普段と変わることなく
    賑やかで ,まだまだ生徒同士の雑談が
    飛び交っている 最中であった 。

(なまえ)
あなた

  危ない 間に合ったーー  

   菜乃   
   菜乃   

  なんとかなったねーー( 笑 )  



   歌音   
   歌音   

  おはよう 陽多岐ひたぎさん ,結城ゆうきさん  

   歌音   
   歌音   

  見てみて これ 。
  高級ブランドの新しいバッグ なの  

   菜乃   
   菜乃   

  わ ,素敵だね
  歌音さん これ高かったでしょ?  

   歌音   
   歌音   

  んーー ,
  でもこれ 𝟣𝟢万しないのよね  

(なまえ)
あなた

  ( じ ,じゅうまん!? )  



   いまの反応を見て 分かった方もいるとは
   思うが ,私はとても裕福な家庭で 育ったとは
   言えない 人間である 。

    自宅は ボロアパートだし 車だって ,
    高級車はともかく 一般車も持っていない 。

   そんな庶民以下の私が ,
   何故 この学園に通えているのかというと __



    ー 遡ること 昨年𝟪月
   母   

  あなたの下の名前ちゃん 。
  そろそろ志望校は 決まった?  

(なまえ)
あなた

  えっと ,それがまだで ..  

   母   

  決まらないなら ,星稜学園とか  
  どうかなって 思うんだけど

   母   

  社宅のお子さんたち 皆 𝟣流高校  
  に 通ってるみたいだからね  

(なまえ)
あなた

  星稜!?
  いや ,私は都立でいいよ( 笑 )  

   母   

  ばかおっしゃい 。
  ママたちが 恥をかくのよ  

   母   

  パパの出世が おそいから ,  
  せめて あなたの下の名前くらいは ..  

(なまえ)
あなた

  わ ,わかったよ 。星稜いく  



   という感じで いわゆる親の都合 。
   そんな場違いな学園で ,〈 あと𝟥年の辛抱 〉
   私は毎晩呪文のように そう唱えるの 。









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