それから月日は流れ…
相変わらず淳太くんとは仲良くしてる。
ヤキモチ焼きで甘々なのは何年経っても変わらない。
淳太くんは頭のいい大学を卒業して、一流商社マンになった。
私は短大を卒業して、幼稚園の先生になった。
同じ年に就職して、お互い忙しいけど充実してた。
仕事も慣れて、楽しくなってきた。
就職して4年。
私は24歳になった。
最近とっても調子が悪い。
心当たりはある。
生理が遅れてる。
これはもしやと思ってドラッグストアで検査薬を買った。
ちゃんとしてたはずなのに。
こんな予定じゃなかった。
できれば結婚式をあげて、2人でしばらく過ごしてから子どもがほしいって考えてた。
だいぶ人生設計が狂う。
淳太くんは期待されてるのかわからないけど、かなりの頻度で海外出張に行っている。
仕事に集中したいだろうな。
覚悟を決めて、検査薬を使ってみた。
結果は…
産まない選択肢はない。
淳太くんとの子どもなら尚更。
まずどう伝えるか。
淳太くんが日本に戻るのは1週間後。
それまでにすること…病院だな。
近くの産婦人科を検索してみる。
…駅前の総合病院の中にあるみたい。
次の日、休みをもらって病院に行った。
総合病院なだけあって、人で溢れている。
これは待ちそうだ。
初診受付をすませて、産婦人科があるフロアへ。
たくさんのママさんたちが嬉しそうに待っている。
…神秘的なエリアだな。
後ろから急に声をかけられた。
ずっと付き合ってた彼女と大学を卒業してすぐ結婚した。
奥さん大好きなのんちゃん。
のんちゃんはお腹の大きな奥さんと一緒に帰って行った。
正直羨ましいと思った。
私もあんな風になれるかな。
なりたいな。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!