第73話

神田くんと大海くん1(お迎え渋谷くんから。おまけStory)
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2024/05/10 03:00
【はじめに】
お迎え渋谷くん6話酔っ払い大海くんと
心配そうに見守る神田くんが
私の「癖」 に、 ぶっ刺さり

衝動的に自己満で書いたお話であります。

スト絡みじゃないお話なので
大丈夫な方のみ閲覧下さい。
よろしくお願い致します︎︎︎︎︎☺︎










kanda side




「神田さん……」

「大海?どうした?」

「神田さんしか頼る人居なくって……」


電話口の大海は何やら深刻そうに


「熱が下がらないんです」


涙声で訴えて来たから









「大海!大丈夫か?!」


そりゃ、秒で駆けつける訳で。


最近一人暮らしを始めたとゆう大海の部屋は
必要最低限の物しか無くて殺風景だったけど


「神田さん……ごめんなさい」


そこに大海が居るだけで
花畑みたいに暖かく感じた。


「熱何度ある?」


「わかりません」


「え?」


「体温計無いから……でも……熱いから……
きっとあると思うんです」


ベッドに横になる大海の首と額に手をあてれば
確かに熱い。


「ほんとだ……熱あるな……病院は行った?」


「病院は嫌いです」


「嫌いって……子供じゃないんだからさ……」


「色んな所触られるから嫌いです……」


「色んな所って……」


「嫌いです……行きたくないです」


「……嫌な思いしたの?」


目を逸らし静かに頷く大海を見て
これ以上聞いちゃいけない気がした。


「わかった。俺が治してやるから心配すんな」

「ありがとうございます」


小さなおでこに買ってきた冷えピタを貼ってやり栄養ドリンクと風邪薬を飲ませようとしたら


「風邪……なのかな……」


「風邪じゃないの?」


「実は他もおかしくって……」


「他?」


大海はモジモジと変な動きを見せる。


「神田さん……誰にも言わないって約束してくれますか?」

「もちろん。誰にも言わないよ」


「最近ずっと……」


「うん」


「毎朝……」


「うん」


「出ちゃってるんです」


????????


「な、なっ、なにが?おねしょ?!」


「ちっ、違います!!」


「なら……なに……」


「…………嫌いにならないで下さい」


「ならないから言ってみな」


真っ赤になる大海を見て
もしかしたらと思ったけど


まさかとも思ったから


「夢精してるんです……」


正直驚いたけど


「俺……何かの病気ですか?」


「マジで言ってんの?」


ピュアな大海ならありえるとも思ったし
実際ありえてるし?


「マジで言ってます」


「そんなもん病気なんかじゃねーよ
ヌけば治るだろ」


「………………」


「聞こえた?ヌけばおさまるの
溜まってるだけだよ」


「ヌけません」


????????


「はい?」


「自分でしても気持ちよくないから
ずっとしてないんです」


「ど……どれぐらい……」


「わかりません」


「正気かよ」


そりゃ熱も出るよ
夢精もするよ


「どうしたらいいですか……」

「どうしたらって……」

「夢にはいつも神田さんが出てきてくれて
それで……」

「俺?!!俺が出てくるの?!」

「俺の事……してくれます……」


ちょっ…………
ちょっと待ってくれ


俺が熱出そう。


大海への気持ちに気付き始めたのは最近で、
でも、違う違うって
ずっと気持ちを誤魔化して来たけど……


ほんと……こいつが……


「神田さん……俺の事嫌いになりましたか……?」


可愛くて
愛おしくて


食べたくて……
食べたくて……
食べたくて……


うぉおぉおおぉぉい!!
まだ理性を保て。
大海の家に来てまだ30分も経ってないんだぞ!!


野獣か?!
猛獣なんか俺は!!


「嫌いになんてならねーよ」

「良かった」


大海の……菜の花のような
ぽやぽやする笑顔を見て
理性の文字が呆気なく崩れていくのがわかる。


「夢の中で俺達何してんの?」


なんか、今すぐ
ごめんだけど
全てを奪いたくなった。




続く











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