……遅い、遅すぎる。
あなたの下の名前が高校のときの同級生と同窓会をするらしくて、
男もいるらしいけど重いなんて思われたくないし?
「いっておいで」って軽めに家出したんだけどさ。
いつも絶対日付が変わるまでに帰ってくるあなたの下の名前が0:00を回っても帰ってこない……
しかもあいつめっちゃ酒弱いのに。本当に心配だ。
ガチャっ
玄関前で腕を組んで立ち尽くしていた俺は鍵の音が鳴った瞬間、すぐドアを開けた。
するとそこにいたのは、ベロベロに酔ってふわふわ状態のあなたの下の名前と、
あなたの下の名前の肩をを支えながら付き添う男の姿だった。
「今すぐあなたの下の名前を離せ」と言いたい気持ちを全力で我慢して、笑顔を作った。
は、?え、なんだこいつ。
呼び捨て、家を知ってる、?……ただの同級生ではなさそうだ。
俺はもともとあなたの下の名前が一人暮らしをしていた家に住まわせてもらっている。
だから、驚いているのだろう。
だめだ、怒りが収まりきらない。
さっきから目の前の男はいやらしい手つきであなたの下の名前の肩を触っている。
俺は勢いよく男の手を振り払ってあなたの下の名前を抱き寄せた。
運も悪くあなたの下の名前は半寝状態だ。
そう言ってドアを素早く閉めようとすると、男はドアをこじ開けてきた。
やっぱり。
こいつか、あなたの下の名前の高校で1番モテてたヤンキー、、
なにか反論する男を無視して勢いよく玄関のドアを閉めた。
俺の怒鳴り声で目が覚めたようだ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!