神話の時代、アスペルとフェアルアが世界を作り…そして古代、人々の悪意を糧にして生まれた厄災を倒したのも、またアスペルとフェアルアであった。
人々は、2人を勇者、そして神として崇め、祀り、そうして、「アスルア教」なるものができた。象徴は2人の剣と盾であった。
しかし、宗教とトラブルは切っても切れないもの。ある時アスルア教は、アスペル派閥とフェアルア派閥に分かれてしまう…
そして、それは戦争へと膨らんでしまうのだった。
本当はそんなものじゃなかったのにね、と牧師さんは下を向いた。
すがるような瞳に、拳を握った。
頷いて、俺は彼の目を見た。
俺たちは教会を後にした。
2人の勇者、フェアルア、戦和戦争…
そして、フィラズも勇者の子孫…
頭が追いつかない…ただ、一つわかるのは…
隣を歩いていたロウが息を飲んだのが、はっきりとわかった。
頭の中で、ぐるぐると出来事が周り、ありもしない仮説を組み立てては、崩れていく。
–––––––フィラズも、自分が勇者だとは知らなかった?
脇目も振らずかけだした。
–––––––真実へと歩みを進めるのは、誰か…
あんなにデカい盾を持っていては目立つだろう。
周りの人に話を聞けば、フィラズが宿へ向かったことは、すぐに分かった。
ドアの前で、ノックをする。
コンコン。
小気味いい音が響いた。
無言は肯定と受け取った俺は、ドアノブを回した。
ドアは簡単に開いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。