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あなたとシゲが初めて会った時を今でも覚えとる。
学生時代からの悪友シゲと久々に飲もうと街に繰り出した時、偶然あなたに会ったんや。
何年かぶりに会ったあなたはすっかり大人の女性になっていて、眩しいくらいやった。
…あんなにキレイやったっけ?
何で俺一人の時に再会しなかったんやろ。
後でこの日の再会をあんなに悔やむことになるやなんて。
男の俺から見ても、カッコいいと思えて、一緒にいて楽しいやつ。
そんなシゲとあなたが付き合い出すんは、出会って1ヶ月もかからんかった。
~あなたに告白しようと思うとる。
報告がある、いつにもなく真剣な顔のシゲがそこにいた。
シゲがあなたの事を話す度、胸の奥がチクチク痛む。
…何や、この痛みは。
俺はその痛みに気づかぬふりをして、心の奥底にしまいこんだ。
…本当はそれが何かわかってたはずやのに。
俺は自分のホントの気持ちに気づかないようにしたんや。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!