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今、俺は服を脱がされ拘束されている。身動きが取れない。
プラス、俺のナカにはローターが入っている。
まだ動いてはいないけど…
どれもテオくんのせい。
テオくんは『ちょっと話しよ?』と言って俺に水を飲ませた。
きっと媚薬が入ってた。
なんでこんなことすんだろ?
テオくんは冷たい目で俺を見下ろした。
ああ、今日の企画か。
今日の企画っていうのはDISり曲のことだ。
でもなんで今更怒ってるんだろ?
普段とか怒んないのに………
テオくんはローターを動かした。
変な声が出た………
テオくんはなぜこんなドSになったんだ?
ドッキリ?
ホントの姿?
テオくんは震度を変えた。
5以上いってるだろうな……
テオくんは一気に震度を上げた。
テオくんは俺が頑張って喋っているのをニヤニヤしながら見ていた。
俺は反動で俯いた。
俺は顔を上げた。
なぜならいつもの優しい声だったから。
戻っ、た?
そう言ってテオくんは震度を最大くらいまで上げた。
テオくんの声は一気に低くなった。
テオくんは俺が答えれないのを知っていてわざと質問している。
たぶんそう。
テオくんはカッコいいよ?
でも企画じゃん?
もしも俺がテオくんのことイケメンとか言ったら、
バレちゃうかもしんないじゃん?
なのに………
ヤバいヤバいヤバい……
なんで、やめるの?
ホントになに?
今日のテオくんはドSの日なの??
は、恥ずい………
めっちゃ恥ずかしいよ!?
そう言ってテオくんはローターを入れてきた。
そんで一気に震度を上げた。
俺は果てた。
テオくんの目の前で。
それにしてもなんでこんな怒るんだ?
テオくんはなかなか言ってくれない。
よかった、嫌われなくて……
テオくんはパッと笑った。
太陽みたいな笑顔で。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。