目が覚めると、私は公園のベンチに座っていた。
小さな子供達がキャッキャと遊具ではしゃいで居る。
何かヒントみたいな物は無いかとポケットを探ってみた処、何か紙切れの様な物が入って居た。
『要望通り、文ストの世界に飛ばしておいたよ!
夢主の子は別に居るから安心して👍じゃー愉しんでね!
追伸
なんかさ、モブってのもあれだからチート能力付けといた☆
異能力名は“涙が零れないように空を見上げた”
内容は使えば判る!』
まあ、取り合えずは無事に転生出来たって事か……
近くに在った公衆トイレに入り、鏡を見てみる。
そこには、夢小説で良く見るぶりっ子が居た。
確かに、夢主じゃ無くて善いとは云ったけれども。
どうしよう……
……取り合えず、声に出してみるか?
神様の莫迦……!
せめてお金が有ればな……
『ポンッ』
可愛い効果音と共に、私の手に札束が現れた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。