美乃梨「あなた大丈夫?顔青いよ?緊張してる?」
『緊張しかしてない…』
菜乃花「緊張しいなのはもともとだけどいつもより緊張してるね。」
『私の人生これで決まると思ってる…』
美乃梨「わぉ(笑)」
「そろそろ撮影始まるけど大丈夫?」
『っ…皇輝くんっ!』
え、え、まってまって
どうしよ、やばい、私の頭シャットダウンしそう。
色々とありすぎて、頭まわんないよ…
「大丈夫?顔色悪いよ?具合い悪い?」
美乃梨「この子、緊張するとこうなるんです(笑)」
「あ、そうなの?緊張か…演技初めてだもんね?」
コクコクと首を縦に振ると、皇輝くんは少し微笑んでくれる。
それだけで私天国行けるって…
「あなたちゃん、上手い演技しなくちゃとかじゃなくてあなたちゃんが思うやり方で演技してみて。そっちのほうが自然にやれるから」
『自分が思うやり方ですか、?』
「そう、役の気持ちに入り込んでみる。」
「例えば、主人公が新しいクラスメイトに初めて話しかけるシーンがあるとするでしょ?そういうときってあなたちゃんどんな気持ちになる?」
『…ドキドキとか、緊張とか、仲良くなれるかな、とか、?』
「そうそう、そういう感情で役に入り込んでみるの。そうすると結構上手くいく」
『気持ちに入り込む…わかりました、やってみます!』
皇輝くんからアドバイスをもらって、上手く演技をしなくちゃ…という気持ちとか、緊張が一気に和らいだ気がした。
「頑張れ!!失敗しても何回も撮り直させてもらえるから大丈夫。」
『ありがとうございます!緊張、少し和らぎました、!』
「良かった(笑)」
スタッフ「そろそろ撮影始めまーす!」
『すぅ…はぁ………』
スタッフ「本番、3、2、…」
一回深呼吸をして、スタッフさんの合図とともに陸哉くんのそばに駆け寄った。
『陸哉くん!このわからないから教えて!』
「ここ?ここは…」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。