第107話

106話   不穏
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2026/07/12 07:00 更新
夜蛾 正道
それは危ない男だ、今すぐに別れなさい
あなた
危なくないわよ…
家入 硝子
だったら今すぐここに連れてきてください
あなた
それは無理よ、お仕事中だし
あなた
( 未来永劫無理だけれど )
七海 建人
産むんですか?
あなた
まぁ一応そのつもりではいるけれど…



  もうこの人達しつこい



  心配してくれてるのは分かるけどしつっこい


あなた
で、妊婦さんが気をつけることって何かしら?
家入 硝子
…まぁ、まずはそこからですね
夜蛾 正道
はぁぁぁぁぁぁ…
七海 建人
……

























































あなた
お腹に子どもがいるって言われたわ
雑渡 昆奈門
あぁ、やっぱり
あなた
( 最初から最後まで気持ち悪い… )



  内心引きながら、

  後ろから優しく回された腕に触れた


雑渡 昆奈門
じゃあちょっと婚約しようか
あなた
( そんなちょっとコンビニ行こうかみたいな… )



  そんな簡単にできるものなの?


雑渡 昆奈門
お前はゆっくりしてていいよ
あなた
あら、そう?
あなた
それならそれでありがたいわ



  妊娠したことをタエ子さんにも

  言いたいなと思っていると、



  後ろから少し重い羽織を肩にかけられた


雑渡 昆奈門
体は冷やさない方がいいんじゃない?
雑渡 昆奈門
今年の冬は一段と寒い
雑渡 昆奈門
雪が降ったら凍えるよ



  優しく肩を抱きながら、深い愛情を見せてくる


あなた
…まぁそうかもしれないのだけれど、ずっと気になってた事を聞いてもいい?
雑渡 昆奈門
ん? 何?
あなた
どうしてあなた、抱きしめるときはそんなに優しいの?
あなた
もう少し力を入れてもいいと思うわ



  そう、この人は毎回

  触れる程度でしか抱きしめてくれない


雑渡 昆奈門
いや、折れるだろう
あなた
折れないわよ、その程度で



  フッと笑って、

  雑渡さんの方に体を向けて腕を回させた


あなた
ほら、抱きしめてみてちょうだいよ
あなた
私は呪術師だし、そこら辺にいる人よりも強いのよ?
雑渡 昆奈門
いやでもね…
あなた
散々私にクナイ向けておいて
雑渡 昆奈門
クナイは向けたけど当ててはいないから!
あなた
うふふっ



  確かに回し蹴りをしても私は避けていたし、

  拳が当たったことは一度もない


あなた
ほら、力いっぱい抱きしめてみて?
雑渡 昆奈門
いや無理無理! 折れるから!
あなた
折れないわよって



  少しだけため息をついて、雑渡さんの体から離れた


あなた
タエ子さんの所に行ってくるわ
あなた
先輩妊婦さんから聞きたいこともあるし
雑渡 昆奈門
あぁ、わかった
雑渡 昆奈門
私も行く
あなた
あなたこれから会議でしょ?


























































あなた
タエ子さ…
タエ子
おぉ、あなた
タエ子
久しぶりだなぁ、元気にしてたか?
あなた
…何人目?
タエ子
6人目
あなた
お盛んすぎない?
タエ子
黙れ



  初めて抱っこさせてもらった1歳の坊やも、

  もう4歳くらいになっている


あなた
私も懐妊したわ、色々教えてちょうだい
タエ子
嘘だろ!? おめでとう!!
あなた
シー! 子どもたち起きちゃうわ!
タエ子
あっ…



  二人でハッとなったけれど、


  お昼寝している子達に起きる気配は無い


タエ子
あぶねー…
あなた
えぇもう本当に…



  二人して大きくため息をついた


タエ子
えぇ〜、色々教えてったってなぁ…
タエ子
アタイだって別にそこまで熟知してるわけじゃ…
あなた
5人も産んどいてそれはないわよ



  臨月ほどではないけれど、

  タエ子さんのお腹は少し大きい


タエ子
アタイはとにかく歩いてるぜ
タエ子
あとは食いたいもんを食う
あなた
わぁザックリ



  あまり参考にならなかった助言を頭にしまって、



  家の中の台所に向かって

  立ったタエ子さんの背中を眺めた


タエ子
そういえばよ、ちょっと前に買った薬草があるぜ
あなた
薬草?
タエ子
あぁ、何でも女性に特に効くらしい
あなた
街で買ったの?
タエ子
いいや? 商人がここに来たんだ



  お湯を沸かして、

  その薬草とやらを煎じている


タエ子
体があったまるんだとよ
あなた
へぇ〜、そうなのねぇ



  出された湯のみの中に入った、

  薄緑色のお湯を見ていい香りだと思った


あなた
…あまり美味しくないわね
タエ子
まぁまぁ、体に合わなかったらもう飲まなかったらいいだろ
タエ子
そもそも薬が美味くてたまるか
あなた
それもそうねぇ
あなた
あら? タエ子さんは飲まないの?
タエ子
それしかないんだ
タエ子
アタイは何回も経験してんだから気にすんな
あなた
ごめんなさいねぇ
タエ子
その代わり、元気な子を産めよ
あなた
もちろんよ



















































































































五条 勝右衛門
毒を盛るなら毒に触れるな
五条 勝右衛門
直接ではなく、幾人もの人を使え
五条 勝右衛門
命を確実に奪いたいのであれば、直接手を下せ
水蓮
…なぜ、わたくしにそこまで助言してくださるのですか?
五条 勝右衛門
そうだのぉ…



  勝右衛門はしばし考える様子を見せた


五条 勝右衛門
手に入れられぬのなら、壊したいものだろう?
水蓮
…理解ができません
水蓮
が、利害が一致していることは分かります



  この狭い牢の中では、

  感情の起伏が無理やり抑えられてしまう



  ここまで激しい感情を抱いたのは久しぶりだ


水蓮
わたくしの姉を連れてきていただけますか
水蓮
替え玉にします

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