翌朝。
集合時間より少し早く、七瀬は現場に到着していた。
昨日の帰宅が遅かったこともあり、少しだけ寝不足。
それでも七瀬はいつも通り、メンバーのスケジュールを確認していく
そう言って笑う七瀬。
けれど――
七瀬は自分の頬を触る。
そう言いながら資料を抱える。
その瞬間――
その時
ギュッ
4人から一斉に見られ、七瀬は諦めたように息を吐いた。
七瀬は渋々、椅子に座った。
そんなやり取りをしていると――
そう言いながら、佐久間は七瀬の前に飲み物を置いた。
少し離れたところにいた渡辺も、その様子を見ていた。
控室に笑い声が響く。
その空気を見て、佐久間がふっと笑った。
そう言いながらも、七瀬は笑っていた。
――少し前まで。
この笑い声さえ、どこか遠く感じていた。
でも今は違う。
完全ではない。
それでも――
ちゃんと、戻ってきている。
七瀬はそう感じていた。



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。