今日は見回りに行こう。ただplayerの行動を見てても楽しくないし、何も変わらない。
そう言いつつ、サンズの隣に腰掛ける。
そういうと、グリルビーは頷いて用意に入った。
今フリスクがサンズと普通に会話しているということは、今はゲームが切られているんだろう。
フリスクも自由の身ってわけだ。
今現在、playerがしていたのはPルートだったはず。
ただし、油断は出来ない。
今このplayerはPルート1周目で、他のルートはしていない。初見なのだろう。
そうすると、次はGルートをするplayerがとても多い。
何故かって?
このUndertaleというゲームは、「キャラクターがRESETされる世界だということを知っている」からこそ、独特なゲームとして人気になった、ということが1つ。
もう1つは、「多数のエンディングが存在する」ということが、人気を呼んだのだろう。
だからこそ、新しいエンディングを見たいがために、今度はキャラクターを「皆殺し」にする。
そう、たかがplayerの好奇心ひとつでこの世界は変わるんだ。
サンズのように、全てを知っているとしたら、生きていくのは大変だろう。
どんなに頑張っても、何も変わりはしないんだから。
そんなことを思っているうちに、グリルビーがいつもの飲み物を目の前に置いてくれた。
そういうと、グリルビーは少し頷いて、別の場所に向かった。
今は、何も無かったようにしておく。
もうすぐ、もうすぐだ。
もう少しで、サンズも、フリスクも、他のみんなも、……この世界から
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。