第19話

分からない『テオくん』
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2019/08/21 02:39
じんたんが話してくれないなら。自分で見るしかない。

俺はじんたんの後をつけることにした


じんたんが出かけるのはだいたい夜だ。

しかも深夜。みんなが寝静まった頃。


ギギギ
じんたん
じんたん
テオくん…
テオくん
テオくん
…!?
俺は寝たフリをする、。
でも、びっくりした、じんたんが話してくれるなんて…
じんたん
じんたん
俺…テオくんの事好きになっちゃってごめんね…
へ?

理解できなかった。じんたんはおれが好き?
いやいや、だって男同志だし…。
俺は女子が好きだよ。
でも…
じんたん
じんたん
じゃ、行ってくる…
俺はじんたんが好き…なのか…?
いや、そんなはずは無い。
だってだって…



俺は自分が男を好きになっているはずなんて…。
嫌だ!絶対に…



そんな事を考えているうちに、俺はすっかり寝てしまっていた。



朝になってもじんたんは帰ってこなかった。
もう、2日間も帰ってきてない。おかしい



たくまは事情を知っているのか、何かに怯えるように、そわそわしていた。
テオくん
テオくん
たくま
たくま
たくま
はい?
テオくん
テオくん
なんか知ってるの?
ガチャ
まこと
まこと
あ、じんさんおかえりなさい
じんたん
じんたん
だだいま。
テオくん
テオくん
じんたん!どーしたの?
じんたんは足もとがフラフラしていて、まるで産まれたての子鹿のようだった。


じんたんの腕をつかもうとした時、じんたんが思いっきり俺を拒んだ。
じんたん
じんたん
触らないで!
テオくん
テオくん
あ、ごめん
たくま
たくま
じ、じんたん
たくまが手をかす。
じんたん
じんたん
ごめんたくま
そう言いながらたくまに連れられてどこかへ行った。

たくまはよくて俺はダメなのかよ…
テオくん
テオくん
クソっ

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